あたりのキッチン!・第11話(最終回) [あたりのキッチン!]
「本場の石狩鍋は最後の仕上げに山椒をかけるそうです。泣いたときって、味がぼんやりしますし、(いまの清美さんには)山椒の刺激はちょうどいいかもしれませんよ。食べましょう。お腹が空いてるときって、必要以上に悲しくなってしまうもんですから」
「やってみたいという気持ちに勝るものはありません、どんなときも」
「ここが あなたが帰ってくる場所なら、あなたは自分の行きたいところに、安心して向かっていいんです」
フジテレビ/2023年12月23日放送
【脚本】橋本夏/【原作】白乃雪
あたりのキッチン!・第10話 [あたりのキッチン!]
「日本料理には、その根底に哲学があります。決まり事と言っていいかもしれません。食材の選び方から調理方法、盛りつけまで、基本的には すべて その哲学がベースにあるので、それを知らなきゃ 話になりません。まずは『五味・五色・五法の思想』。(中略) 要するに、五つの味、色、調理法をバランスよく組み合わせることで、おいしく健康的な食事になるってことです」
「『陰陽の思想』とは、この世のすべては陰と陽のふたつの調和からなるという考え方のこと。たとえば、3や5のような奇数は『陽』であり、四角い形は 『陰』であることから、刺身は奇数で用意し、四角い皿に盛る――。だから、お刺身って、三種盛りとか五種盛りなんだ」
「勉強って、世界を広げるだけじゃなくて、身近なものを見つめ直す きっかけにもなるよのね」
「小正大学、C判定? すごいじゃん。いや だって、DやらEより すごいじゃん。アルファベットでいったら、トップスリーだよ」
「ひとつひとつの工程を、慌てず、丁寧にやれば、料理って、ちゃんと おいしくなるんですよ」
フジテレビ/2023年12月16日放送
【脚本】橋本夏/【原作】白乃雪
あたりのキッチン!・第9話 [あたりのキッチン!]
「『普通』は武器になる――。あ、いや、以前 ご主人が言っていたんです。清正さんが『うまい』って言ったメニューは、よく出るって。普通のお客さんの目線で考えられるのが、あいつのスゴイところだって」
「わたしだって、料理の道に進むって決めたのも最近ですし・・・それって、つまり大学で学んだこととか、就活とか、そういうの 全部 中途半端に投げ出すことでもあって。なんというか、一生懸命 考えて生きてたら、いろいろ中途半端になって当たり前なんじゃないかなって」
フジテレビ/2023年12月9日放送
【脚本】橋本夏/【原作】白乃雪
あたりのキッチン!・第5話 [あたりのキッチン!]
「子供って最初は ほとんど なにも できないでしょ。だから、親とか、いちばん近くにいる大人は心配で、困ったことがあれば なんでも助けてあげて。でも、ひとが生きて行くっていうのは、なにか困ったときに助けてもらえる相手を、家族以外にどんどん増やしていくことじゃないですかね」
「誰かに助けてもらったことがあるひとは、きっと誰かを助けることができるんです。そういった意味では、清美さんはもう誰かを助ける側のひとになってますよ」
フジテレビ/2023年11月11日放送
【脚本】橋本夏/【原作】白乃雪
あたりのキッチン!・第4話 [あたりのキッチン!]
「ひとって、本人から聞いた情報より、第三者から聞いた情報を信じやすいんだって。ほら、店の宣伝より、他人の口コミのほうが参考になる、みたいな。それを恋愛に応用して、鈴代さんがオレに興味を持つように、オレの情報をそれとなく流して欲しいんだよ・・・兼原さんて素敵なひとがいて、とかなんとか」
「誕生日がなんで祝われるのか、よくわからなくて・・・。わたしが21年前に生まれたのは、母と産婦人科の先生が頑張ったからであって、わたし個人の成果ではないじゃない?」
「(友達に)なろうとしてるうちはムリなんじゃないの。友達ってさ、一緒にいて なんか居心地いいなと思う相手と、気がついたら なってるもんでしょ」
「『友達にすら(なれない)』とか言ってるきみは、友情よりも恋愛感情のほうが上だと思ってるフシがあるね。(中略) 友達だろうが、恋人だろうが、家族だろうが、人間関係で どれが いちばんエライとか、スゴイとか、ないわよ」
「ひとも、料理も、おんなじです。たとえ つき合い方に迷ったとしても、ひたすら向き合うしかない。相手がひとであれ、食材であれ、相手がなにを求めているのか ちゃんと向き合って考え続ければ、おのずと答えは出るはずです」
フジテレビ/2023年11月4日放送
【脚本】橋本夏/【原作】白乃雪