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美食探偵 明智五郎・第9話(最終回) [美食探偵 明智五郎]

「これまでのきみの裁きは、悪人に向けられたものだったはずだ。弱きを救うための殺人。矛盾をはらんだ正義。ぼくは それを、あえて『美しい悪』と呼ぼう。だが、今日の悪は美しくない。ぼくにしては珍しく、心の底から怒っている」



「A5ランクのフィレステーキだって、焦がしてしまえば台無しだ。だが、焼く前なら、焼き加減の変更もできる。どんな理由があろうとも、彼女はもう一度ステーキを焼き直すために、キッチンに立つべきだ・・・人生という名のキッチンに。そして それは、少なくとも ここではない」



「シェフとして、悲しくはないですか。わたしも料理人の端くれです。自分が作った料理をふるまうときに、『毒は入っていません』なんて・・・。そんなの、同じ料理人として、悲しすぎます」



「お料理っていうのは、食べる相手のことを思いやって作らないと、おいしくはならないと思います。あたしは いつだって うちのお客さんを元気にしたいと思って料理してます。こんな『毒は入っていませんよ』なんて言い訳しなきゃなんない料理なんかより、あたしが作る ちくわの磯部揚げのほうが、絶対、絶対、おいしいです。あなたに料理人としてのプライドはないんですか」



「希望? わたしはね、希望っていう言葉が世の中でいちばん嫌い。あいつらは裏切り者だから」


日本テレビ/2020年6月28日放送
【脚本】
田辺茂範/【原作】東村アキコ
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