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女神の教室 ~リーガル青春白書~・第3話 [女神の教室]

「黙秘権について疑問を持つひとって、少なくないと思うんだよね。法律の世界では常識であることが、一般社会からすると非常識に思えることがある。黙秘権はその典型であり、常識の逆転現象とも言われている」



「ぼくが検事として法廷に立っていられるのは、向こう側に弁護人がいるからなんだ。お互いが、あらゆる手段を使って本気で戦って出した答えなら、限りなく真実に近いと思えるからね。検事と弁護人は、敵であり、味方なんだよ」



「なにが正解か、答えが わからない世界で、それでも ひとつの真実に近づくためには、それぞれが同じ土俵で、同じ武器を持って戦う必要があるんです。武器とは法律です。法律家は法律をその知識として持ってます。その武器を手に検察官と弁護人は戦うことができるのです。しかし、被告人にその知識は必ずしもありません。だから、被告人にも黙秘権という武器を与えるべきなのです。(中略) そうでなければ、相手から武器を奪わない限り勝てないという、法律家の敗北を意味するからです。いいですか、(黙秘権が)行き過ぎた加害者擁護なんて考えは、無能な法律家の言い訳に過ぎない。われわれは相手に黙秘権を与えた上で、法に則って真実を追求すべきです」



「(黙秘権を認めず)強制的に自白を引き出し、万が一にも冤罪を生めば、その人物は犯罪者に等しい立場になります。そののち、死刑になったひとが出れば、人殺しにだってなってしまうんです。このように、黙秘権は加害者擁護だけでなく、法律家を犯罪者にしないためにも必要な権利なのです」



「憲法第19条――思想、及び良心の自由はこれを冒してはならない。同条は個人の内面の自由を保障している。内面の自由は、人間の尊厳の根幹そのものであり、国家による制限を受けない絶対的な自由だ。黙秘権は、この内面の自由を保障するために必要な権利――」


フジテレビ/2023年1月23日放送
【脚本】
大北はるか/【脚本協力】伊吹一
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