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東京貧困女子。 -貧困なんて他人事だと思ってた-・第6話(最終回) [東京貧困女子。]

「自分を大事にしてくれないひとと一緒にいるとね、どんどん自分のことが嫌いになっていくんだよ。大事にしてもらえない自分を責めてさ。そのうち、自分の子供のことも、どうやって大事にすればいいのか わからなくなる」



「(彼女たちは)社会の仕組みの中で、貧困ってひずみに落ちて、自己責任だって責められて、無いものみたいに扱われて・・・ああしたかったとか、こうなればよかったって期待を何度も裏切られて、それでも自分のことを、わたしたちに話してくれたんです。なにかを期待してくれたんです。それを裏切りたくない。がっかりして欲しくないんです」



「あなたは独りじゃないと、伝え続けてあげたい――。伝え続ければ、いつか きっと 独りぼっちの誰かに届くと思うから」


WOWOW/2023年12月22日放送
【脚本】
高羽彩/【原作】中村淳彦
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東京貧困女子。 -貧困なんて他人事だと思ってた-・第4話 [東京貧困女子。]

「男が結婚すると『バリバリ働け』ですまされんのに、なんで女ばっかり『家事と育児と仕事を両立しなさい』って話になるわけ? その上、給料 少ないのは しょうがないだ? 摩子まこ、その上司はね、女じゃないの。オジサン。男社会に順応するために、マインドまでオジサンに明け渡してしまった悲しい存在よ」



「(営業所は)男所帯だったんで、うまくノリについて行けなくて・・・なんか、『ブス』とか『デブ』とか言われるところからはじまって・・・で、『これだから女は』とか『無能』とか『じゃま』とか。で、そのうち『オレたちが、おまえを食わせてやってるんだから』とか、泥棒呼ばわりで。で、なんか毎朝ひとりずつ『ありがとうございます』って頭 下げてからでないと席につかせてもらえなくなって。で、会社で首 吊ったんですけど、すごい怒られちゃって。で、所長に『おまえは結婚しろ』とか言われて、それでそこの いちばん若手の社員と結婚しました」


WOWOW/2023年12月8日放送
【脚本】
高羽彩/【原作】中村淳彦
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東京貧困女子。 -貧困なんて他人事だと思ってた-・第3話 [東京貧困女子。]

「(うちの父親は)殴りゃ、なんとかなると思ってんすよ。結局、支配しないと関係性 作れない、みたいな人間なんすよ。母親は完全に洗脳されてて、まあ、止めに入ったら自分が殴られるんで、なかなか動けないんじゃないすか。(中略) 金より、父親と離れるほうが大事っすね。次 会ったら、たぶん 殺しちゃうと思うんで。それぐらい許されんだろってレベルの人間なんで、あいつ」



「血縁者っていうのは、共同体として機能して、初めて存在意義を得る。機能してない血のつながりに、大きいも、小さいもない」



「川上さんの援助はお姉さんにとっても よくなかった。川上さんが扶養を拒否していれば、お姉さんは入院なり、生活保護なり、必要な福祉を受けられたろうに・・・川上さんの中途半端な介入のせいで、セーフティネットからこぼれ落ちた。(親族には扶養義務があるというが)それは あくまで扶養する側にゆとりがある場合だ。娘さんの人生を犠牲にしてまで、お姉さんの面倒を見る義務は、川上さんには なかったんだよ」



「日本では『家族を大切に。親は敬い、感謝しろ』と、しつこく教え込まれる。そりゃ、家族を大切にするのは かまわない。でも、そこには『自分を犠牲にしてでも』という枕がついてくる。それが美徳だと教えられるんだ。そもそも、親族の面倒を見る余裕すらない人間を大量に生み出したのは、社会の問題だ。それを個人の道徳や倫理の問題にすり替えて、罪悪感を負わせるのは間違ってる」


WOWOW/2023年12月1日放送
【脚本】
高羽彩/【原作】中村淳彦
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東京貧困女子。 -貧困なんて他人事だと思ってた-・第2話 [東京貧困女子。]

「あんた、貧困をなんだと思ってる? 個人の努力や我慢で解決する問題だと思ってるだろ。彼女が睡眠時間や勉強時間を削ってバイトをすれば、奨学金をもっと借りれば、部活をあきらめれば、彼女の貧困問題は解決するって。じゃあ、親がリストラされたのは彼女のせいか。奨学金がていのいい学生ローンなのは・・・医大のカリキュラムが、そもそも貧困世帯を想定していないことは、彼女のせいか。彼女は望んで貧困になったわけじゃない。それなのに、彼女の『部活を続けたい』っていう ささやかな望み ひとつを取り上げて、『貧しいのは、おまえのせいだ』って言うんだな、あのコメント欄の連中みたいに。あんたらみたいな連中の加害性をさらすには、あの記事とコメント欄が必要だ」



「2000年代以降、学生を取り巻く環境は変わった。親の経済的困窮、学費の高騰によって、奨学金に頼らざるを得ない学生は増えたが、2007年の制度改革で奨学金は有利子の学生ローンに姿を変えた。奨学金で まかなえない生活費を稼ごうにも、文科省の意向で大学のカリキュラムは厳しくなり、バイトする時間は削られる。親世代はそういう環境の変化には気づかないから、自己責任だと言って突き放す。そうやって、やりくりできなくなった学生が、グレーな世界に吸い寄せられていく」



「貧しさは、ひとを殺すんだ。貧困問題を扱うっていうのは、そういう瀬戸際にいる人間を相手にするってことなんだよ」


WOWOW/2023年11月24日放送
【脚本】
高羽彩/【原作】中村淳彦
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