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恋愛のすゝめ・第8話(最終回) [恋愛のすゝめ]

「アーサー・エディントンが提唱した『時間の矢』さ。時間は一方向にしか進まず、過去には戻らない――とするならば、道はひとつ。進むしかないんだ。少年、(行き先は)きみの行きたい場所さ」



「恋愛は、数学、心理学、統計学、あらゆる学問がまったく通用しない。それなのに、実に愉快で面白く、最高に楽しい。わたしは高田華子という女性に完全にフラれた。失恋だ。しかし、彼女のことを思い出せば、体の中から無尽蔵にエネルギーが湧き出してくる。一度 恋愛をした経験は、人生に力を与えてくれる。愛こそが、生命の神髄なのだ」



「第1回ノーベル物理学賞を受賞したヴィルヘルム・レントゲンの話だ。彼が妻ベルタと婚約したのは学生時代なんだ。のちにX線の論文を発表した際、その実験写真には、結婚指輪をはめた妻の手の写真を用いた。これが世間に強い衝撃を与えたのは、X線の素晴らしさだけではない。科学の発見と発展の裏に存在する愛の力を証明したからだ」



「この世のすべての物体に引力が働くように、この世のすべての物質が原子で構成されているように、おおとり啓介が高田華子を愛すること、それは決して揺るがない世界の真理なのです。わたしの華子さんへの思いを覆す法則や公式など、世界に存在しないのです」


TBS/2024年1月16日深夜放送
【脚本】
中屋敷法仁宮本武史
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恋愛のすゝめ・第5話 [恋愛のすゝめ]

「柔道は力学と人体解剖学の合わせ技。綿密なデータ分析をおこない、理論的アプローチを試みる」



「選べないなら、選ばなければいい。好きなもの、すべてを大切にするんだ。(中略) ルネ・デカルトは哲学者であり、数学者。森鴎外は作家であり、医師。レオナルド・ダ・ヴィンチは画家で、発明家で、科学者で、数学者で、工学者で、彫刻家で、音楽家。彼らは、愛するものを なにひとつ あきらめなかった」



「宇宙一(華子さんを愛している)だと? 国際航空連盟の定義にしたがえば、宇宙とは地上から高度100キロメートル以上の空間を指す。そんな高い場所に華子さんは いない」


TBS/2023年12月19日深夜放送
【脚本】
中屋敷法仁宮本武史
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恋愛のすゝめ・第4話 [恋愛のすゝめ]

「(華子さんがキスをしていたと)そう判断するのは まだ早い。なんらかの事情により、華子さんの心肺機能が一時停止していた おそれがある。そこで、彼がマウス トゥ マウスによる人工呼吸法を試みたのかもしれない。あるいは、ご飯の口移し。ペンギンなどの鳥類は、ひな鳥に対し、口移しで食事を与えるんだ。そもそも、オレが見たものが真実なのかが疑わしい。カリフォルニア大学の研究によれば、人間が見ている世界は、過去15秒までの視覚情報を脳が平均化したもので・・・。(中略) いや、事実じゃないかもしれない。オックスフォード大学教授ニック・ボストロムの主張によれば、われわれが生きる現実世界は、なんらかのシミュレートされた存在が・・・」



「おそらく(華子さんに彼氏がいるというのは)聞き間違いだ。ある音を発声している映像に別の音を当てると、第三の音が聞こえるという認知心理学の現象――マガーク効果による聞き間違いの可能性は否定できない。たとえば(『彼氏』ではなく)『カレッジ』。大学の話をしていたのかもしれない。あるいは『カレー シー』、カレーの海。たっぷりのカレーが食べたかったのかも。(はっきり『許嫁いいなずけ』と言った?) いいや、もしかしたら、昔ながらの漬物、いわゆる『田舎漬いなかづけ』の話をしていたのかもしれない。あるいは桜田門外の変で暗殺された江戸幕府の大老。つい、その名を口走ったのかも・・・。そうに違いない『井伊直弼いいなおすけ』だ」



「オレの恋は迷惑ではなかった。『誘ってくれて うれしい』と、『好きになってくれて、ありがとう』と、華子さんは微笑んでくれた。あの笑顔のためなら、オレはどんな苦しみも乗り越えられる。オレは華子さんが好きだ。(彼氏など)関係ない。(許嫁も)問題ない。八方塞がり、四面楚歌、本来なら あきらめるべき状況でも、微塵も揺らぐことのない華子さんへの思い。この超論理的な感情の飛躍こそが、恋愛の恋愛たる ゆえんなのだ。オレは必ずこの難問を解いてみせる」



「恋愛は失恋してからが勝負だったのか・・・」



「幸せのために(許嫁を)好きになる――。あなたは そうおっしゃいました。しかし、わたしは幸せになりたいから、あなたが好きなのではありません。ただただ、あなたのことが好きなだけで、充分に幸せなのです。(中略) 許してはもらえないでしょうか・・・わたしが あなたに恋をすることを。どんなに勝ち目がなくても、わたしは わたしの恋を あきらめることは したくないのです」


TBS/2023年12月12日深夜放送
【脚本】
中屋敷法仁宮本武史
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恋愛のすゝめ・第3話 [恋愛のすゝめ]

「ただひとつ わかっていることは、(オレは恋愛について)なにひとつ わかっていないということだ。それでもなお、この問題に挑みたいと思うオレの意欲――これこそが恋愛なのかもしれない」


TBS/2023年12月5日深夜放送
【脚本】
中屋敷法仁宮本武史
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恋愛のすゝめ・第2話 [恋愛のすゝめ]

「(わたしが華子さんを待っていたのは)ほんの数分です。ただ、とても とても 長かったです。かのアインシュタインは、時間の感じ方は相対的だと述べています。熱いストーブの上に手を置けば1分が1時間に感じられますが、きれいな女性の隣りでは1時間が1分に感じられるのです。相対性理論はあらゆる分野に取り入れられ、わたしたちの社会はどんどん豊かになっていきま・・・」


TBS/2023年11月28日深夜放送
【脚本】
中屋敷法仁宮本武史/【脚本協力】近藤啓介
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