顔だけ先生・第１話

「非常勤講師じゃなくて、非常識講師かよ」

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「戦いくさと言えば関ヶ原の合戦－－。両軍あわせて20万人が参加して、たった一日で終わるなんて、こんな戦は世界でも例がありません。その理由のひとつに、周囲の空気にあらがえず、なんとなく参加したひとたちが多くいたからだと、ぼくは思っています。とくに『西軍のほうが安心、安全でござるかのう』くらいのスタンスで豊臣側についた武士たちは、戦況が不利になっても、戦う理由が明確になかったので、『いかが いたす？』『ひとまず、まわりに あわせておくのが よかろう』と、なんとなく参加して、あっと言う間に敗走しちゃうんですよ。その後、徳川に歯向かったというレッテルを貼られて、『む、無念。ぐえー』」

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「わたし、結婚式の前には、髪 伸ばすって決めてます。だって、結婚式はロングヘアをアップにするものでしょ」

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「（全員参加の補修授業なんかしたら）逆に進学率 落ちますよ。うちの場合、ほとんどの生徒は１年から予備校に通っています。授業と予備校で勉強のペースができあがっているんです。ここに土曜の補修が入ったら、それを乱すことになる。（中略）　どうせ、まわりの進学校がやりはじめたから、うちもって感じなんでしょうけど、正直、生徒のためにもならにことを、ぼくら教師が必死にやるって、これ、どんなクソゲーなんですか」

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「先生、子育てはミスが許されないんです。ひとつ道を誤れば、いまは どれだけでも落ちて行く世の中です。落ちたら二度と はい上がれない――。安定した道から我が子を外させない・・・その責任と情熱が、あなたがた（教師）にはないでしょう」

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フジテレビ／2021年10月9日放送
【脚本】水野宗徳