あなたには帰る家がある・第11話（最終回） [あなたには帰る家がある]
「相手が誰でも同じなんだろ。じゃあ、オレにしろ。おまえのために変わるから。もう二度とおまえを傷つけない。それで もし いつか、一瞬でも、たった一瞬でも、おまえがオレを愛してくれたら、それでオレの人生は満点なんだ」
「生きてたらさ、うまくいくことばっかりじゃないし。いろんなこと起こるから。そういうときに、顔 見たくなるひと。声 聞きたくなるひと。『おかえり』って、『大丈夫？』って、言ってくれるひと。場所じゃなくて、そういう相手が、帰る家なんじゃないかなって・・・」
TBS／2018年6月22日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
あなたには帰る家がある・第９話 [あなたには帰る家がある]
「（ふたりの関係は）とっくに終わったのに、気になって、怒って、傷ついて、寂しくて・・・。もうね、丸めて遠くに投げ捨てたいですよ、こんな気持ち。だって、バカバカしいじゃないですか、自分をミジメにする相手をいつまでも思ってるなんて」
「真弓は、そうだな、ま、美人だな・・・黙ってれば。可愛げはない。愛嬌もない。言葉がきつい。常に上からだよな。しなやかさが ないんだよ。短気で、すぐに感情をあらわにして、配慮ってもんが足りない。でも・・・いや、だから嘘がない。信用できる」
TBS／2018年6月8日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
あなたには帰る家がある・第５話 [あなたには帰る家がある]
「理不尽だよな。（不倫は）裏切られたほうが、黙って、悩んで、夜も眠れずに心を痛めて、真実を知って心をえぐられて、それでもなお、子供のために、家族のために、受け入れて、歯を食いしばって、許さなきゃいけない・・・裏切られたほうが。裏切ったほうは、そんな痛み、考えもしない。嵐が静まるのをコソコソ待って、過ぎ去ったら それで終わり。まるで重さが違うんだよ。（中略） いい思いした。奥さんも許してくれた。ああ、よかった。それで終わり。だって、そうだろ。罪を犯して罰せられなかったら、ひとはそれを大したことがないって思っちまう。理不尽だよな。ひとの嫁を盗んで、何度もセックスして、それがバレたら今度は家族団欒？ なんで、あいつばかりがいい思いをする。なんで、そんなやつを守ってやる必要がある。そんな男が大事な娘の父親でいいのか。あいつのヘラヘラした笑顔を見て、心の底から笑えんのか」
TBS／2018年5月11日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
あなたには帰る家がある・第４話 [あなたには帰る家がある]
「結婚したからって、それで永遠に絆が続くわけじゃないじゃない？ （妻の座に）胡坐かいてる あいだに すれ違って、自分の家庭で もらえないものを（旦那が）外でもらおうとする――。（浮気って）それだけのことじゃないの？ 誰だって愛されたいし、癒しが欲しいでしょ」
「そもそも、許すとか許さないとか、あなたは誰かを許せるような人間なの？ ひとに許しを与えられるような、ご立派な人間なの？ 言ってたわね、スナックで。もっと妻の気持ちをわかれ――。あなたはどうなの。夫の気持ちをわかってるって言えるの？ ひどかった・・・バーベキューのときのお料理。ひどかった。野菜の切り方も、洗い物の仕方も。妻の務めは果たさないくせに、要求ばかり。不満ばかり。なにを被害者ぶってるの。あなたじゃ、わかってあげられない。彼の優しさも、繊細さも、さみしさも。あなたじゃ、癒してあげられない」
TBS／2018年5月4日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
あなたには帰る家がある・第３話 [あなたには帰る家がある]
「結局さ、好きなひとがいるってことは、頑張れんのよ・・・仕事も、家庭も。結婚したってさ、ああ、このひとに優しくしたい、そういう相手がいることは、その気持ち自体は、素敵なことじゃない？ わかってもらえる。わかってあげられる。それって素晴らしいことじゃない？ セックスなんて、おまけのようなもんでさ、ただ純粋に大事にしたいって思えるひとがいるってことは（最高なんだよ）」
「嘘もつけないくせに、浮気なんかしてんじゃないよ」
TBS／2018年4月27日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
あなたには帰る家がある・第２話 [あなたには帰る家がある]
「最近よく聞くんだよね、年上妻の悲劇――。いちばんキレイなときにさ、男のひとからしたら、憧れのおねえさんてな感じで、惚れて結婚して・・・あれから数十年、妻が寄る年波に勝てなくなってきたころに、夫は30代後半の男盛り。むしろ既婚者のほうが若い女の子にはモテるのに、家に帰れば自分の妻はガミガミ、ノーメイクにスウェットかパジャマ。どこから見ても立派なおばさん。浮気、もしくは本気になって、年上妻にサヨナラ」
「奥さんのこと、女と思えなくなっちゃうんでしょ。（中略） もはや男と女じゃなくて、子育てのためのユニットって感じかあ」
「ふざけんな。毎日毎日、家事と仕事に駆けずり回って、24時間 休みなしに “おかあさん” やって、それでも疲れた顔するな？ 手を抜くな？ 料理をやれ？ （食事は）6品作れ？ それでいて、旦那に浮気されないように、若い女に負けないように、キレイでいろ？ 笑顔を絶やさず、女でいろ？ そんなことできるか。できるわけないだろ。女に いったい いくつの役割 押しつけるんだ。できるもんなら、そっちがやってみろ。あんたら男が仕事もして、家事もやって、それで子供の面倒も都合のいいときだけじゃなくて、全部 見て、それで ほかの女によそ見せず、妻に優しくしろ。口説くときだけじゃなくて、用事がなくたってデートぐらい連れてけ。妻をないがしろにするな。妻の気持ちを少しぐらい わかれ。まずは あんたらが やれ。そしたら、6品でも、10品でも、懐石料理でも、なんでも作ってやる」
TBS／2018年4月20日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
あなたには帰る家がある・第１話 [あなたには帰る家がある]
「もしかして（職場に）復帰したら、いきなり まえみたいに活躍できるって思ってた？ あのころ、わたしたちの仕事がうまくいってたとしたら、それって20代だったからだよ。若かったから優遇されてただけ。若い子のミスは笑って許してもらえるけど、おばさんのミスは笑ってももらえないよ」
TBS／2018年4月13日放送
【脚本】大島里美／【原作】山本文緒
