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先生を消す方程式。 ブログトップ

先生を消す方程式。・第8話(最終回) [先生を消す方程式。]

「ひとに恐怖を与えるときに必要なもの――暴力と権力。でもさ、それだけじゃ、ダメなんだよね。自分の中にあるさ、勇気から正気を抜く行動をすることが大切なんだよ。だってさあ、大好き先生をさ、階段から突き落とすなんて正気じゃないよね。ひとにできない行動をとれるやつがさ、ひとに恐怖を与えられるってことに(ぼくは)気づけたんだよ」



「ひとを好きになることと、愛することは、似ているようで違います。ひとには2種類います。誰かを愛したことがあるひとと、誰かを愛したことがないまま死んでいくひと――。結婚したって、子供がいたって、本気で誰かを愛したことがないひともいます。本気でひとを愛したときに、言葉では言い表せない感情で体が覆われる。好きとは違う、その気持ち――。誰かを愛するということに気づけたときに、人生の色が増えていく。誰かを愛するということは、人生にとって、とてつもなく素敵なことだ。(中略) 自分が愛してるのに、その愛を向けられないことは、地獄だ。でも・・・でも、地獄だとしても、愛することを知った人間は臆病になれる。弱さを知る。さびしさを知る。だからきっと、ひとに優しくなれる」



「どれだけ殴っても、おまえは反省なんかしない。安心しろ、オレは おまえを殺さない。オレも、刀矢とうやも、弓も、なぎも、りきも、もう みんな おまえなんか怖くない。いいか、人生でいちばんツラいのは、孤独だ。刀矢たちは おまえを殴らない。その代わり、全力でおまえに孤独を与える。(中略) おまえが なにをしたのか、警察に行き、罪を認め、償おうとしなければ、オレたちは正義を持って、全力でおまえをイジメる。罪を犯し、反省する気のない者に、オレはそうしてもいいと思ってる。おまえが なにをしたのか 世に広め、ネットに拡散し、孤独に生きるしかないように追い込む。これは復讐じゃない。生徒から先生へ、生徒から おまえへの教育だ。教育は先生から生徒に与えるもの? いや、違う。生徒から教育される先生もいる。おまえが そうだ。孤独に苦しめ。孤独に生き続けろ。それは地獄だ」



りきちからで開かない扉はたくさんある。その扉が開くとしたら、知恵と愛だ。薙、なにもなくなったときに残ったものを信じろ、そこにある愛を死ぬほど大切にしろ。そこから もっとたくさんの花がひらく。弓、たくさん恋しろ。無様に、たくさん恋して傷つけば、きっと愛にたどり着く。そのときの弓は最高にきれいだ。刀矢、自分の後悔は一生 消えることはない。たくさんの愛を知って、本当のリーダーになれ。(中略) めい、弱さを知る者がいちばん強い。おまえのおかげで二度 生きれた。ありがとう」


テレビ朝日/2020年12月19日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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先生を消す方程式。・第7話 [先生を消す方程式。]

「過去は消せない。刀矢とうやくん、わかりますか。人生はリセットなんかできない。死ぬまでずっと続くゲームです。だから、一度 犯した罪は消えない。加害者と被害者――。加害者は ときが経ち、忘れたとしても、被害者は一生 覚えてる。加害者がどれだけ反省したところで、被害者にとって、反省なんてゼロ円です。例えば、罪を犯した人が刑務所で罪を償う。リセットされますか? されるわけがない。(中略) 誰かを消しても、その消した罪は一生 残るんだよ。その自分が犯した罪と、どう向き合って生きていくかを考えるんだ。おまえは都合の悪いものが消せると思ってる。消せないんだよ。一生、苦しめ。苦しむことから逃げるな。全力で苦しめ。そして、苦しむなら、堂々と苦しめ。そうしたときに、そんな おまえを支えようとしてくれる仲間がきっと見つかる。」



「ひとから命が消えたらどうなる? 死だと思うか。それは死であると同時に、誰かの思い出になる。たとえ そのひとが この世から消えても、まわりのひとの心の中からは消えない。ずっと残るんだよ、思い出として。でも、思い出と記憶は違う。そのひとが殺されたり、自ら命を絶ったら、まわりのひとの心の中には、ずっと残り続ける・・・ずっとずっと悲しい記憶として。ずっと消せないんだよ。だから、ひとを殺しちゃダメなんだ。死んじゃダメなんだよ。生きることにこだわって、生き抜こうとするんだよ。刀矢、苦しみながら生きろ」


テレビ朝日/2020年12月12日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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先生を消す方程式。・第6話 [先生を消す方程式。]

「親を殺す子供、無差別に殺す子供、ひとを殺して笑ってる子供――。そういうやつは変わらない。反省しない。反省いらない。反省は なにも生まない。世の中には、ひとを殺して反省しないやつもいる。ひとを不幸にした子供は、消えるべき」


テレビ朝日/2020年12月5日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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先生を消す方程式。・第5話 [先生を消す方程式。]

「旦那さんのDVで離婚し、それでも仕事を続け、女手ひとつで育て上げた子は、東大(合格)確実で、人気のインフルエンサー。娘の弓さんは、見事に子育てに成功したという あなたのプロフィールのひとつですか。装飾品のひとつですか。あなたは弓さんの好きだったひとと恋に落ちました・・・家庭教師と。そのせいで弓さんが傷ついたんだ。親として責任を取れ――なんて、わたしは言いません。人間だから、仕方ないですよ。人間だから、どれだけ大切なひとがいても、その大切なひとを傷つける可能性があっても、してはいけないはずの相手に恋をして、結果、自分が大切なひとを傷つけてしまうということは仕方ない。仕方ないと思うんです。ただ、あなたは無様です。娘の恋したひとと恋をするなんて、無様すぎます。事実を知ってるひとはそう思う。だけど、その無様な自分を認めて、弓さんに伝えるべきです・・・娘を裏切ったことを、好きになってしまったことを。それでも なお恋をするとしたら、あなたは無様を越えて、たくましくカッコいい。いまは伝わらなくても、のちに伝わるかもしれない。向き合ってください。ボロボロになっても、恨まれても、カッコいい部分も、カッコ悪い部分も、全部 見せるんです。その姿は、いつか弓さんの最高の教科書になるんです」


テレビ朝日/2020年11月28日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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先生を消す方程式。・第4話 [先生を消す方程式。]

「『賢いひと』と、『賢いと思ってるひと』は違います。自分で賢いと思っているひとは、まあまあ賢い。でも、本当に賢いひとは、自分のことを賢いとは思ってない。厄介なのは、自分で賢いと思っているひとが、なにかの力を持ったときです。(中略) それは武力であったり、権力であったり・・・。自分が賢いと思っているひとは、その力を世の中のために役立てるのではなく、自分がいちばん上になるために、上でいつづけるために、その力を使うんだ」



「賢いと思っているひとというのは、その賢いと思ってる頭脳を使って、情報を操作したり、ひとのメンタルを見抜き、コントロールし・・・つまり、ひとを支配して、自分が上に立とうとする。(中略) ですが、残念ながら、自分がいちばん賢いと思っているひとは、自分が住む世界がどれだけ小さいのか気づいてない。大海を知らないかわず――。自分が住むその世界から外へ出たとき、いつの間にか、自分よりも賢いひとと出会い、そのひとの下についてることに気づけない。賢いと思ってるけど、その上の賢いと思ってるひとにコントロールされてることに気づかない。だから、賢いと思ってるひとは、結局、イコール バカなんです」



「『人生に起こることは、すべて意味がある』って言うひともいる。(中略) 意味があるかどうかは、残されたひと次第で・・・意味があったんだと、意味づけてあげることが大事なんだ」


テレビ朝日/2020年11月21日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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先生を消す方程式。・第2話 [先生を消す方程式。]

「友達って、なんですか? 友達って、本当に必要ですか? いまの友達が、ずっと友達だと思いますか? わたしは思います・・・人生から友達なんか いないほうが幸せです。なぜ、友達がいたほうが いいんですか? 一緒に楽しめる? 一緒に笑える? たしかに(そうかもしれません)。でも、ひとは友達がいなくなることに怯え出す。友達でいられなくなることに怯え出す。その結果、友達と友達でいたいがために、自分が自分じゃ いられなくなる。(中略) 自分でいられなくなるなら、友達なんか いないほうが幸せです。自分を捨ててまで必要な友達なんか いないんだよ」


テレビ朝日/2020年11月7日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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先生を消す方程式。・第1話 [先生を消す方程式。]

「パワハラとは、権力を盾に精神的暴力を自分より弱者の者に与えること。いまの学校では、権力は生徒たちのほうに与えられています。ということは、この弱者というのは、いまの学校では教師のほうになります。(中略) 教育委員会や保護者に怯える――。教師のほうが弱者なんです。床をなめさせられてる教師・・・これは紛れもなく、生徒から教師へのパワハラです。子供から大人へのパワハラが成立する時代になったんですよ」



「日本国憲法32条では、日本人なら何人なんぴとも裁判を受ける権利が保証されている。そのため、未成年であっても、当然に訴訟を起こしたり、起こされたりすることができる。つまり、わたしは あなたたち(生徒)を訴えることができるんです。ただし、未成年者とトラブルの場合、実際の訴訟行為は法定代理人がおこなう。つまり、りきくん。わたしがあなたを訴えた場合、王手ゼネコン会社社長の父親が法定代理人になるでしょう。(そんなこと できるわけがない?) どうして、できることが できないと思うんですか。あなたの父親がこの学校に多額の寄付をしているから? おじさんが政治家だから? 安心してください。わたしは喜んでこの学校を辞めます。わたしは教育者です。わたしが教育者としてあなたにできることは、あなたの人生に傷をつけることです。あなたはこの教室で ほかの生徒たちにも ひどいことをしているでしょう? でも、誰も言わない。その分も、わたしが あなたを訴えるんです。これは教育です。わたしは あなたに教えたい、反省ということを。残念ながら、人間は なかなか反省しません。反省するとしたら、人生が大きく傷ついたときだけです。だから、わたしは教育者として、あなたの人生に傷をつけるんです。子供なら何度でもやり直せると言うひとがいる。だが、それは違う。人生はリセットなんかできない。いいことも、悪いことも、累積されていくんです。それを背負って生きていかなければいけないのです」


テレビ朝日/2020年10月31日放送
【脚本】
鈴木おさむ
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