おいハンサム!!2・第4話 [おいハンサム!!]
おいハンサム!!2・第3話 [おいハンサム!!]
「よくいるじゃないですか。満員電車のドア付近で、みんなが降りようとしてるときに、自分はそこでは降りないからって、断固として動こうとしないひと。わたし、そういうひとの肩つかんで『ひとが たくさん降りようとしてるんだから、一回 降りたらどう?』って、『ここの立ち位置、そこまでして動かないほど好きなのか。動いたら、死ぬのか』って、聞きたくなっちゃうんです」
「あたしね、柳沢くんとは おつきあい できないですよ。あのね、あなたは たとえるならアイスクリーム3段積み。チャーシュー麺の麺大盛、トッピング 全部 乗せなの。だからね、多すぎるのよ。あたしはね、おいしいとこを ちょっとずつで いいの」
「むかし、お母さん、土用の丑の日には、やけに厳しいときあったよね。あたしたちが家 飛び出してもさ、土用の丑の日は家族そろってウナギ食べる日だから、ウナギ食べたくて絶対 帰ってくるって計算があったでしょ」
「普段 怒れないようなことも、存分に怒れる日だからね」
フジテレビ/2024年4月20日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】山岡真介/【原作】伊藤理佐
おいハンサム!!2・第2話 [おいハンサム!!]
おいハンサム!!2・第1話 [おいハンサム!!]
「定番のスナック菓子『すいすいタコさん』があるのに、同じ材料でできた『すいすいイカくん』が新発売で出ると、味は変わらないとわかっていても、気になって買ってしまう消費者というのが、必ず一定数はいるものらしい・・・。わたしだよ」
「手書きのメモは信用しないのに、パソコンで打ち出された資料は信じてしまう。見た目 偉そうなひとを、中身も偉いと思ってしまい、自己アピールが下手な地味なひとは、下に見てしまう――。そういうことはないか。見た目に引きずられるな。見かけのいいもの、ピカピカ ツルツルしたものは、たしかに目を奪われがちだ。でも、そういうものだけを求めては、見失うものだってあるんじゃないか」
「時代は変わる。尺度も変わる。流されるな。わからないことを批判するな。視野を広く持て」
フジテレビ/2024年4月6日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】山岡真介/【原作】伊藤理佐
おいハンサム!!・第8話(最終回) [おいハンサム!!]
おいハンサム!!・第7話 [おいハンサム!!]
「最近、どこ行っても、おんなじようなロータリーに、チェーン店のご飯屋、チェーン店のコーヒー屋、チェーン店の薬屋、携帯ショップしかないから、つまんないわよね」
「なに言ってんの、千鶴さん。どこ行っても同じ味、同じ商品、同じ接客なのが安心だし、一切 頭も使わなくてラクじゃない」
「わたしね、すっごくいい大学 出てるでしょう。なんでも できるって思ってたのに、大きな企業にひとつも受からなくて、不安で・・・未来が見えるところに、早く行きたくて・・・つまり、結婚がしたくて、いろんな ひととエッチした。未来が見えたって思ったら、男の未来に乗っかってるだけだったり、未来が見えないって思ったら、男の未来が見えないに乗っかってるだけだったりした。いままではね、好きから はじまってなかったの」
「相手に理想を求めて、自分も相手の理想になることの、どこが悪いの?」
「どんなに身近な店でも、いつでも行けると思わないこと。どんなに大切なひとでも、いつでも会えると思わないこと。結局・・・積極的に関わろうとすることでしか、その関係は守れないんだ。もし失われて、ツラく、悲しいのであれば、それは失われる前から、おまえたちにとって、実はもっと価値があったものなんだ。たまに行って『ああ、いい店だ』と思う店は、おまえたちが訪れないあいだも、ずっと あいていたんだ。久しぶりに会ってよかったと思うひとは、別れて生きていた あいだも、きっと おまえたちを忘れては いなかったんだ。だから、あれこれ遠慮するな。あれこれ考えるな。電話をしろ。手紙を書け。会いに行け。あとで後悔しないように」
フジテレビ/2022年2月19日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】兵藤るり/【原作】伊藤理佐
おいハンサム!!・第6話 [おいハンサム!!]
「ぼくはね、会社の若い女なんか、大っ嫌いなんだよ。20代で仕事を辞める女はダメ。うちの会社は、ほとんど辞めちゃう。若いうちは かわいがられるし、ちょっと やれば、なんでも ほめられるから・・・そこで仕事を辞めるから、仕事は楽しいって思っちゃってるしね。だから、夫の仕事のツラさもわからないし、いつでも仕事に復帰できるくらいに思ってるからね。あ、でも、美香ちゃんは違うでしょ。きゃぴきゃぴの後輩は入ってくるわ、自分には男ほどの能力はないから仕事はツラいって知ってるでしょ。もちろん、男並みに働いてるつもりのひともいるよ。でも、ぼく、そういうひとも大っ嫌い。生活を変えたい、自分を変えたいって、いつも次の段階に行きたがってる」
「そういう男はね、『(歌で)売れたいなんて思ってない。たったひとりの人間を感動させられればいいんだ』なんてこと言うのよね。ひとり感動してたら、みんなもしてるっつーの。そういう男って、1曲だけ なんか書くんだよね。でも、それっきり。『高校は実は進学校だった』とか言うやつ。それだけが自慢なの。半端な二流なんだよね。立派な三流でなくして」
フジテレビ/2022年2月12日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】兵藤るり/【原作】伊藤理佐
※ 2段目は2名による連続した台詞をつなげたものです
おいハンサム!!・第5話 [おいハンサム!!]
「ただいま、絶賛 遅刻中。13分、いや14分は遅刻する。今日は絶対 遅れたくない会議。遅刻するなら、死んじまえ――みたいな上司がいるんだよ。なにか起これ、いま わたしの身に。都内で怪獣が暴れてるとか、宇宙人が東京を侵略してきたとか。死者ゼロで、派手なやつ、お願いします」
「そりゃ、(ゴルフの)うまいやつは先にグリーンに到達するから、旗 持ったりして、余裕があって、気が利くように見えるよな。下手なやつは、あっち打ったり、こっち打ったりして、もう汗だくになって、すごく無能に見えるよな。でも、それは ほんの一面で、ゴルフだけ うまいバカもいれば、ゴルフは下手でも、ほかに才能のあるやつは いくらでもいる。ゴルフなんかで、ひとは判断できないぞ。だったら、焼き肉でも一緒に食いにいったほうが、よっぽど そのひとの本質がわかる」
「たまには食べたいもの、お腹いっぱい食べておけ。誰かと一緒に生きていくって決めたらさ、お互い おいしいとこだけ少しずつってわけに いかないんだしさ」
「ひとを判断するのは難しい。誰でも、欠点や変なところはあるもんだ。いい変、悪い変。直る変、直らない変。直さない、むしろ大切にしておきたい変――。こんなひとだろうっていう先入観や、こんなひとであってほしいっていう願望にとらわれることなく、その欠点や、変さが、どういうものなのか、ちゃんと見極めろ」
フジテレビ/2022年2月5日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】兵藤るり/【原作】伊藤理佐
おいハンサム!!・第4話 [おいハンサム!!]
「わたし、(彼とデートしているあいだ)同級生が言ってた山登りの話を思い出してたんです。(みんなは)頂上 目指して、ただ疲れて、次は どの石 踏もうかしか考えてないんだって。でも、わたしは山の途中で、お花 摘んだり、牛乳 飲んだりして、(この恋も、それと一緒なのかなって)。お気楽に暮らしてただけなのに、いきなり軽装で山を登りはじめちゃった大バカ野郎なのかなって。(中略) 山が高いのか、天気が悪いのか、わたしの体力がないのか・・・。わたし、やっぱり遭難してますか」
「女を泣かせたやつには、罰として(結婚したら)女の子が できやすいらしいよ。その分、せいぜい自分の娘で悩めってこった」
「漫画だと、芽生えたばかりの恋の終わりは、男の部屋に行ったらピアスが落ちていて目が覚めた率が高いわね」
「あのね、(独りで飲んでる)私のこと(を見て)、カッコイイなんて思ってるようじゃ、まだまだ。わたしはね、カワイイの。かよわいの。はかなげでも よし。わかった?」
「浮気と、浮気心は違うぞ。だいぶ距離があるぞ」
「距離としては一歩だけどね」
「浮気心とは、まだ お互いの気持ちを確認しきれてない、探り合ってる、浮気の一歩手前の いちばん いやらしい気持ちのことで・・・。(中略) ホントに いやらしくて イヤなの。あ、吐きそう」
「ひとは みんな、それぞれ自分のペースで生きてるのよね。友達だって、むかしの恋人だって、いまの恋人だって、家族だって、夫婦だって、同じスピードで生きてるひとは いないのよね。でも、ひとは巡り会ったひとと同じ船に乗って、乗り続けて、いつまでも みんな同じ船の上で生きてるんだって思ってしまう。それは人間の願望じゃないかしら」
フジテレビ/2022年1月29日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】兵藤るり/【原作】伊藤理佐
おいハンサム!!・第3話 [おいハンサム!!]
「(食事に文句があるなら)そっちが、ご飯 作れよ。でも、冷蔵庫いじられると、それはそれでイライラすんだよな。わたしの頭の中には、いつも冷蔵庫地図がある――」
「(紙の資料を山ほど残していくな? 調べたことは きっちり仕事に使い切ってから、退職してほしい?)そりゃ、おまえらは使い切るだろうよ。使い切れるだろうよ。わからないことは、ちょこちょこっとネットで調べて、すぐわかった気になって、仕事した気になってるんだから」
「(いろんなものが)使い切れんのです。締め切りや、定年や、寿命といった、限られた時間のせいで・・・。もっと いろいろ生み出せるはずなのに、生かしきれない。人生の定めなんです」
「3カ月 開けなかったら箱ごと捨てていい(中略)なんて幻想だ。心に かすかな痛みも伴わない整理術なんて、クソ食らえだよ」
「使い切るって、そんなに大事なことなのかしら。必ず、忘れたり、積み残したり、落っことしたりするのよ。それが人間よ。それにね、使い切るのを目的に生きるって、疲れるわよ。わたしも冷蔵庫地図にとらわれてたわ。(中略) 今日、気持ちよく使い切っても、また すぐに忙しい明日は やって来る。冷蔵庫は王様じゃないの。道具なの。冷蔵庫の目的は、ジャスト使い切りじゃなくって、家族の幸せなのよ」
「普通の子はね、相手次第なんだよ。自分が普通だって気づいてないから、自分の言うことを聞く、普通以下の男を捕まえちゃうんだよ」
「人生には、必ず終わりがくる。誰にとっても、必ず途中で終わりがくる。だから、やり残したことを後悔しても はじまらないんだよ。ぴったりがなんだ。ある時点で ぴったりだったとしても、明日から どうする? やり残しを恐れずに、前向きに生きろ。前向きに倒れろ。やり残してこその人生だ」
フジテレビ/2022年1月22日放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】兵藤るり/【原作】伊藤理佐
おいハンサム!!・第2話 [おいハンサム!!]
「このクモな、ハエトリグモっつって、ハエや、ゴキブリや、蚊を獲って、人間の役に立ってんだよ。ほら、ぴょんぴょん飛び跳ねて・・・小さい体で。生きてるんだよ。友達なんだよ。あんな小さい命が懸命に生きてると思うと、こっちだって、軽々しく生きられないだろ」
「(この男とは)絶対、別れてやる。これって、あれに似ているね。(歴史の)教科書のサルたちが、いきなり次のページで もう稲作してたみたいな。『おいおい、途中はどうした』って思ってたけど、それでいいんだ。不安定な生活から、安定した生活へ。『あなたー、おかえりなさーい』って、いきなり進化してもいいんじゃない?」
「なんで竜也がここに(歯ブラシを)置かないのか、聞いてないけど知ってるよ。竜也は、ここでは お客さんのつもりなんだ。ここでは お客さんで、奥さんのいる本当のうちがあって、これから そこへ帰るってことでしょ」
「別れ話のときに、(カフェで)甲殻類 頼んでんじゃねえよ。(中略) 殻むく余裕あんのか? あ?」
フジテレビ/2022年1月15日深夜放送
【脚本】山口雅俊/【脚本協力】兵藤るり/【原作】伊藤理佐