当確師 [単発]
「選挙は、出馬表明したときには、すでに票読みは終わってる。当確師の仕事は、告示前までが勝負」
「候補者が敵のスキャンダル探しをはじめたら、まず負ける。（中略） オレはネガティブキャンペーンはやらん。頭に血が上ると、相手を叩きにいってしまうのは、あんたの悪い癖だ」
「オレは神様でも、魔術師でもない。だが、オレの言う通りに戦うと言ってくれなきゃ、当選確実は保証できない」
「政治家を志す人間はみな、高い志を抱いて市民のために働きたいと思ってる。だが、当選して長期政権になると、その志が腐敗する。鏑木市長に限らず、日本中のどんな自治体も同じこと。だから、トップが権力者、独裁者となった政権は叩きつぶして、新しい、きれいな政治を取り戻さなきゃならない――と言いたいところですが、選挙は金になる」
「争わない女に、争わせるから、勝てる。本来なら争いたくないのに、やむにやまれぬ、怒りと使命感をもって出馬するから、選挙に争点が生まれるんだ。（長期政権は争点が生まれること怖れる）」
「選挙は戦争です。ライバルからの誹謗中傷――。プライバシーはさらされて、ありもしない汚名まで着せられる。そんなリスクをすべて はねのけて、票を獲得するのが選挙」
テレビ朝日／2020年12月27日放送
【脚本】羽原大介／【原作】真山仁
