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何曜日に生まれたの・第9話(最終回) [何曜日に生まれたの]

「黒目さん(の容態)が気になって、自分のショックは会場に置き忘れた」



「優秀なクリエーターって、過去作を語らない。ただの老廃物だって」



「どうやら、わたしは あなたが・・・とびきり頭がよくて、優しくて、でも公文竜炎くもんりゅうえんという仮面をかぶらなければ、とっても もろい三島公平さんが好きみたいです。いつも そばにいて あげたい。そう、アンディ キムのように『死にたがる あなた』を1000回 救うの。普段なら絶対にダマされない。あなたが もしも(わたしの結婚話に)ダマされるとしたら、それは あなたも わたしを好きな証拠。ジェラシー・・・嫉妬をしてくれているのよね。その嫉妬が、わたしへの気持ちが まだあるなら、公文竜炎の仮面を割ることができるはず。助けて・・・あ・げ・る。聡明な あなたは すぐに すべてを理解する。みんなが協力してくれたの。ダメよ、アクセルを踏まないで。(車から)降りて、あなたの意志で。期間限定を過ぎても、まだ わたしを思うなら、それは疑似恋愛じゃないでしょ。わたしは変わった。あなたのおかげで自信を持てたの。わたしを見て。今日に照準を合わせて、お肌の調子も超絶 最高」


テレビ朝日/2023年10月8日放送
【脚本】
野島伸司
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何曜日に生まれたの・第8話 [何曜日に生まれたの]

「(悪いのは再婚相手の子供を虐待する)男? いいえ、わたしは そうは思わない。はぐれライオンは、群れに入ると別のオスの子供を本能で殺します。閉鎖空間に入れ込んだメスの責任です。そこに入らなければ、人間が そこまで けだものになることは、たいていの場合ありません。母親ではなく、女親です。子供にとってストレスなのは間違いないのに、外に向けては『彼が応援してくれた』とか、うそぶく」



「自分を守るための優しさは弱い。でも、誰かを救う優しさは強いと思うの」



「エンタメは時代背景や運が大きく左右する。ある日 突然フィーチャーされる。(中略) わたしは “かわいそうな妹” を書いて成功した。物書きのさがとしても、ひどい おこないだ。悪魔に魂を売り渡したと言ってもいい」



「友達も、恋人も、罪悪感で作らないと、あなたは わたしを擁護してくれたが、これは契約のようなものです。なにかを犠牲にして、成功を収める。罪悪感ではなく、むしろ望んで。『杜子春』という芥川の小説のようなものです。仙人になるために、心をなくす――」



「ふたりでバスに乗って話しました。声を荒らげないようにです」



「『許すか』という葛藤は、被害者にさらなる負荷を要求します。ですから、許すも、許さないも ない。もう、過ぎたことです」


テレビ朝日/2023年10月1日放送
【脚本】
野島伸司
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何曜日に生まれたの・第6話 [何曜日に生まれたの]

「ようやくパーリーだ」
「きた、パーフェクト理解」



「誰かの魔が差す発火点。様々なキャラクターの複合的な疑心、誤解。物語は捉え方で いかようにも動きます。タネを明かせば、それほどのことではなくても」



「あれから10年間、家に引きこもってたの。(中略) ときどき胸がキュッてなるけど、どっかで居心地もよくて・・・。まるで蜘蛛の巣にかかった虫みたいに、そのうち食べられちゃうの わかってても、あきらめちゃった。でも、蜘蛛は現れない。不安と恐怖――。いるのは わかる。でも、蜘蛛の姿は現れない。結構な末期でしたね。そのうち父親が・・・自分さえも、蜘蛛に見えてくる。存在させないと、より怖ろしいからです」


テレビ朝日/2023年9月17日放送
【脚本】
野島伸司
※ 3段目は2名による連続した台詞をつなげたものです
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何曜日に生まれたの・第5話 [何曜日に生まれたの]

「(二次元と三次元の物語では)根本の精神性は違いますかね。たとえば『タイタニック』という映画。ローズは目の前で恋人のジャックが沈んでいくのを見た。劇的な永遠の別れ。彼女はやがて立ち直り、優しくしてくれる相手と結婚して、孫までできた。三次元は現実的でしょ。ですが、二次元では あり得ない。あってはいけないの。どうして・・・なんで(ローズは)大好きなひとを 独りで思いながら生きて行けないの? あり得ない。ジャックも勝手に喜んでくれてるって都合のいい解釈。ないない。物語のヒロインとして、絶対あってはいけないの。それは裏切りなの。二次元はそんな浅い愛を全否定するのだ」



「自分が好きなひとと、自分を好きなひと――。ふたりいると、バランスとれるよ」



「他人に怒りやイラ立ちを見せられる 鈍感で図々しい人間なら、時間薬じかんぐすりで、何度も愉快にやり直せるものですが・・・。雨宮あまみやさん、わたしは たしかに部外者だ。だけど、ツラいと、ときをピタリ 止めざるを得ない。繊細で、優しい側の人間が苦しむ世界線には、いい加減 うんざりなんです」


テレビ朝日/2023年9月10日放送
【脚本】
野島伸司
※ 1段目は2名による連続した台詞をつなげたものです
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何曜日に生まれたの・第4話 [何曜日に生まれたの]

公文くもん先生がSNSをやらないのは、クリエイターは長く作品を残したい。できれば、自分が死んでなお――。だから、同時代のひとと、ことさら つながる意味を感じてないからだと思います。ゴッホは生前、1枚しか絵が売れなかった。もしかしたら、売れることに 後ろめたさすら あったかもしれない。その時代だけで終わる。かつて、シドニィ・シェルダンという一世を風靡ふうびした作家がいました。いま、彼の作品を語るひとはいない」



「他人は怖い。街に出れば、関わりたくないひとで あふれてる。あおり運転、ぼったくりバー、ヒステリックに子供を叱る母親、席を譲れと怒鳴る老人、誹謗中傷、パワハラ、モラハラ、セクハラ・・・。(中略) 人間は怖ろしい。ストレスの9割は対人関係です」



「物語のメンバーには、理解し得ない特殊キャラの登場が、中盤、特に待たれるものです。中だるみを防ぐ効果、インパクト――。彼女と出会って、わたしはゾワリと その特殊性を感じました。言うなれば、サイコキャラです」



「運命とか、ないですよ。意志が強ければ、必ず正しい方向に行きます。なにかを失ったり、手放したなら、そこまで強く望まなかっただけです」



隼太はやたには、パパがいなくて寂しい思いをさせているかもしれない。でも、その3倍(母親のわたしが)愛してます」



「籍を入れるとかって、どっか依存じゃないですか。幸福も不幸も、相手に一端を担わせる。だから、うまくいかなくなると腹が立つ」


テレビ朝日/2023年9月3日放送
【脚本】
野島伸司
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何曜日に生まれたの・第3話 [何曜日に生まれたの]

「女性がいちばん嫌いな女性は なんだか わかるか。彼氏を紹介したときに、瞬間、こびるだろう女だ。友達の彼だろうが、旦那だろうが、欲しがる女だ。危険察知だ。女性は直感的に そういう女を見抜き、嫌悪する」



「金目当て(で男を選んだというの)は言いすぎですって。女子は お金も込みで、トータルで、ワイドに相手を見るものなんで」



「たしかに(すいちゃんは)不思議な魅力があるかも。10年間 こもりびと だったのも あんのかな。少女から氷づけされたオトナ女子(って感じ)」


テレビ朝日/2023年8月20日放送
【脚本】
野島伸司
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何曜日に生まれたの・第2話 [何曜日に生まれたの]

「物語では、使ってはいけないNGワードがふたつあります。ひとつが『夢』。もうひとつが『運命』。とたんにチープになる」



「見栄を張っ(て『彼氏がいる』と言っ)たわけじゃない。(お嬢さんは)10年間、父親と宅配しか会話したことがない筋金入りのコミュ障です。もう限界。カラータイマーがピコピコ鳴っている。今日はもういい。いっぱい いっぱいだ。帰りたい。よし、会話を しりとりで終わらせちゃおう(と思ったわけです)」



「わたしは こもりびとを社会復帰させるソーシャルワーカーではない。ただの物書きです。物書きは他人の心に土足で入り込んで、興味があるものは根こそぎ取材する。キャラを深掘りしたい。ときにイライラさせたり、傷つけたりすることがあったとしても、好奇心のほうが遥かに勝る」



「若いひとが読まないものを書いて、なにが楽しい? オレは価値観が固定した人間が苦手なんだ。価値観が固定すれば、メンタルは安定する。だけど、それってほかを受け入れづらくするってことにならないか。そうなると、よくて観賞にしかならないのさ。なにを読んでも、見てもね。鑑賞は記憶に残りづらい。だから、オレはまだ価値観の固定してない世代に向き合いたいんだ。物語を衝撃と共に長く記憶して欲しい。良くも悪くもね。たぶん、オレはそういう承認欲求の物書きなんだと思う」


テレビ朝日/2023年8月13日放送
【脚本】
野島伸司
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何曜日に生まれたの・第1話 [何曜日に生まれたの]

「なに? いまさら壁ドンとか。器物損壊だって。なに、その顔でキュン死とか、キモいんだよ。なんか、流行はやりを つかもうと頑張ってる感じがイタいの。世の中に寄せようとして、ワンテンポ遅いの」



「(引きこもっていると)んでいくんです。閉め切られた部屋。話し相手もいない。ゲームの電磁波。次第に体力、気力が削られていく。自分でもこのままじゃいけないと思った時期もある。だけど、思考能力も削られていく。ただ ぼんやりと嫌いになる。自分のことが大嫌いになる。最初はラクでいい、放っておかれるのも。つべこべ干渉されたくないから。でも、心の奥でSOSを叫んでいたことにも気づく。その声が大きくなる。助けて。誰か助けて。でも、誰も助けてはくれない。自分を嫌いになったあと、世界を嫌いになる。生まれてこなければよかったと呪い、その帰結として、産んだ親を最も憎むようになる。そして あるとき、ナイフを持つ。冷たいナイフです。ひんやり気持ちがいい。選択肢はふたつ。自分か、親か・・・」


テレビ朝日/2023年8月6日放送
【脚本】
野島伸司
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