刑事７人９・第７話

「長い間、その針を動かせなかった。（時計の針を）動かすことは、失ってしまった時間を受け入れること――。それならば、止まったままでよかった」

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「父親には見捨てられ、災害で母親を亡くし、頼った夫婦は殺され、自らはチンピラに落ちて、最後は命さえも奪われた――。ただでさえミジメなのに、そんな男の体に、オレは再びメスを入れた。なんのためだ。なんで死ななきゃならなかったかを知るためだ。（中略）　固く握りしめた手のひらに、深く爪が食い込んでいた。強く奥歯を噛みしめた痕があった。最後の最後まで、なにか強い思いがあった証拠だ。なにかを成し遂げたかったと思う証しだ」

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「なんで死ななきゃならなかったのか というのは、悠ゆう、なんのために生きたかを わかってやるってことなんだ」

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テレビ朝日／2023年7月19日放送
【脚本】徳永富彦