生徒が人生をやり直せる学校（24時間テレビドラマスペシャル）

「よーく見てるとわかりますよ。『困った生徒たち』ってのは、本当は『困っている生徒』なんだって」

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「（生徒のことが）わからないからといって、わかる努力を怠ってはいけないと、わたしは思うんですよ」

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「オレらみたいな底辺にはさ、権利がないんだよ。明日あしたを考える権利、将来を選ぶ権利、自分で行動する権利・・・なんもない。全部、あきらめるしかない」

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「むかし（の生徒）は親や教師や社会に対しての反発心で荒れてたけど、元気だけはあった。いまの子たちは、荒れてるっていうよりも、疲労してるね。そう、心が疲れてる――」

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「わが校の生徒たちの多くは、経済困窮による教育格差の中にいます。これは、子供たちが悪いわけではない。いまの社会が作り上げたものだと、ぼくは思います。ひとり親だったり、生活保護だったり、虐待や放置の環境にいる子供たちは、普通なら当然 受けるべき支援や教育を受けられず、自分の未来に希望が持てないまま、社会に出ることになってしまいます。そして、その先には、その場限りの不安定な仕事しかありません。そんな子供たちが自立できるためには、多くの大人の温かい支援が絶対に必要だと、ぼくは思うんです。ぜひ、みなさまの企業でうちの生徒たちを受け入れてくれないでしょうか。子供に親は選べない。だけど、貧困から抜け出す道は選べる。これは そのためのプロセスです。どうか、若者たちを助けてください。彼らに未来への希望を与えてください」

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日本テレビ／2021年8月21日放送
【脚本】水橋文美江／【原作】黒川祥子