閻魔堂沙羅の推理奇譚・第2話 [閻魔堂沙羅の推理奇譚]
「最近、現世では外部の責任にばかりに目を向けようとする輩がいるでしょう。『親ガチャにハズレた』とか言って。そういう人間は、どれだけ恵まれた環境を得ても、同じように文句を言うんです。もっといい環境があったはずだ。もっといい親のもとに生まれれば違ったはずだって。人間は生まれながらにして不平等――。環境や親によって与えられる試練が異なるのも当然。しかし、そこに立ち向かうこと、自分がいま手にしているものに、ハズレなどないのだと知ること。それが生きることですよ」
NHK/2020年11月7日放送
【脚本】古家和尚/【原作】木元哉多
先生を消す方程式。・第2話 [先生を消す方程式。]
「友達って、なんですか? 友達って、本当に必要ですか? いまの友達が、ずっと友達だと思いますか? わたしは思います・・・人生から友達なんか いないほうが幸せです。なぜ、友達がいたほうが いいんですか? 一緒に楽しめる? 一緒に笑える? たしかに(そうかもしれません)。でも、ひとは友達がいなくなることに怯え出す。友達でいられなくなることに怯え出す。その結果、友達と友達でいたいがために、自分が自分じゃ いられなくなる。(中略) 自分でいられなくなるなら、友達なんか いないほうが幸せです。自分を捨ててまで必要な友達なんか いないんだよ」
テレビ朝日/2020年11月7日放送
【脚本】鈴木おさむ
35歳の少女・第5話 [35歳の少女]
「むかしから男運が悪いの、あたしは。初めて つき合った高校の先輩には、二股どころか、五股かけられたし、大学で同じゼミだったやつは すぐ暴力 振るうDV野郎で、社会人になって知り合った取引き先の男は仮想通貨で大損して、その借金、全部 肩代わりする羽目になって・・・。(中略) あたしはね、セックスのときに ほかの女の名前を呼ばれたことがあるけど、つきあってる男の親に紹介されたことは一度もないのよ」
「あなたは多恵さんに離婚されたから、あたしと結婚したのよ・・・むかし お見合いした あたしと再会して、もうひとつ あったかもしれない人生をやり直せるかもしれないと思って」
「おまえは まだガキだから、好きだとか、ずっと一緒にいるとか、言えばいいと思ってるけど、それだけで やっていけるほど甘くないんだよ、現実は。経済的なこととか、家族の反対とか、セックスとか、いろいろクリアしなきゃいけない問題が山ほどあるから。それなのに、卑怯だとか、逃げるなとか、ひとのことばっかり責めてんじゃねえよ」
「望美もいつか大好きなひとができる。そしたら、そのひとの話をたくさん聞いてあげなさい。そうすれば きっと、あなたが どんなに相手のひとのことを大切に思ってるか、わかってくれるから」
「(結人くんと一緒に家を出る決心をして)いま、生まれて いちばん不安だけど・・・いちばん幸せ」
日本テレビ/2020年11月7日放送
【脚本】遊川和彦/【脚本協力】松島瑠璃子、阿久津朋子
カレーの唄。・第4話 [カレーの唄。]
「ビーフシチューにカレーのルウをかけたら、欧風カレーだ。でもな、(中略)『いやいや、カレー味のシチューだよ』って言うひともいる。『いや、これはカレーだよ。欧風カレーだよ』って言うひともいる。どっちでもいいんだよ。それは食ってるひとが、好きに決めればいい。(男のきみが化粧するのと一緒で)他人にどうこう言われる筋合いなんか ないんだよ」
「カレーはな、寛大なんだよ。国境も越える」
BS12 トゥエルビ/2020年11月7日放送
【脚本】山崎佐保子/【原案】KADOKAWA