ダブル・第8話 [ダブル]
「ズルい男だな、きみは。恋心を表に出そうともせず、かといって、彼への依存と執着も あきらめない。主従に近い関係を盾にした、ゆるやかな凌辱――。レイプだな」
「きみの天命は、ひとを食い荒らすことだ。きみの友仁さんも、きみを知った役者たちは宝田多家良に食われたくて、同じ舞台に立ってる」
「役者だろ。私情を持ち込むなら、すべてを糧にしろ」
WOWOW/2022年7月23日放送
【脚本】吉田恵里香/【原作】野田彩子
ダブル・第5話 [ダブル]
「抗議してきました・・・監督が現場の怒りの矛先を俳優に向けたなら、見過ごすことはできません。あなたを守るのが、(マネージャーである)わたしの仕事ですから。感情的な振る舞いを良しとするのは、物語を、作品を作る この業界が抱える悪習です。が、和気あいあいとした現場を得ることで、失うものは ひとつもないのか・・・。ひとでなしの獣となって、血を吐きながら進むことが、ただの一度もないならば、はじめっから こんな職業 選ばないんです、わたしたちは」
「(演じる上で)気持ちのつながりが成立してれば、動きのつながりは意識しすぎなくていい」
WOWOW/2022年7月2日放送
【脚本】吉田恵里香/【原作】野田彩子
ダブル・第3話 [ダブル]
「役者という生き物は、独りでは生きていかれない。一緒に生きていくこともできない」
「オーディションはな、仕事相手 見極める場所なんだよ。芝居できりゃいいとかじゃなくて、礼儀とか、話し方とか、そういうの 大事なの わかんだろ。自分をよく見せないと、選んでもらえない。楽しくやっていけるように、相手に好きになってもらえるように、変わんなきゃいけない」
WOWOW/2022年6月18日放送
【脚本】吉田恵里香/【原作】野田彩子
ダブル・第2話 [ダブル]
「(登場人物の行動を)納得しようなんて思うなよ。四の五の言わずに、とにかくやれ。それも俳優の仕事だ」
「(監督が求める芝居に納得できないなら、こう考えろ。)その星は、地球よりずっと体が軽い。(中略) 地球の半分ぐらいの重力。身軽なら、体の動きは自然に大きくなる。雪国の人々は体力温存のために、短い単語でやり取りをする。クジラは超音波で視覚情報さえ共有する。環境がコミュニケーションを作るんだ。言語よりも表情、そして肉体。そういう世界に生を受けた和泉。おまえにとって、あの刑事は隙を見て懐に入る相手だ。むしろ敵。じゃあ、なんで おまえは笑う? 拒絶。笑顔は壁。オレたちの和泉は死んだ。生まれ直すんだ。和泉がどういう人間か、オレたちは いま理解した」
WOWOW/2022年6月11日放送
【脚本】吉田恵里香/【原作】野田彩子
※ 2段目は2名による連続した台詞をつなげたものです