善人長屋・第7話 [善人長屋]
「ここで見捨てたら(あたしたちは)悪党にもなれない。卑怯者よ」
「加助さんと、お多津さん、おたまちゃんが、もう一度 一緒に暮らせるなら・・・これが最後の機会なら、もし それが かなうなら、かなうほうに、あたし、この命 張ってみる」
NHK/2022年8月19日放送
【脚本】森下直/【原作】西條奈加
善人長屋・第6話 [善人長屋]
「あのひとは『正しいのは自分だけ』って顔して、正義の大鎌をいつも振り回してる。ええ、そう。正しいことは ご立派で、悪党は立派じゃない。でも、姉さんは優しさ知らずよ。たとえ、どんだけ正しくても、優しさなら、長屋のみんなのほうが、何倍も、何倍も、何倍も、何倍も、上なんだから」
NHK/2022年8月12日放送
【脚本】森下直/【原作】西條奈加
善人長屋・第4話 [善人長屋]
「首をくくろうとしたひとを、助けちゃいけないの? 悪党は一切 人助けをしない――。それじゃあ、ひとでいるのを やめるのと同じよ」
「嘘は心を寂しくさせる」
「お節介は もうたくさんだ。身内が死んでツラいからって、もっとツラそうな人間 探して、世話 焼いてんじゃねえよ。親切ごかしに忙しく立ち振る舞って、実のところ、てめえが忙しくしてたいだけじゃねえか。忙しくしてりゃ、死んだ女房や娘のことは考えずにすむ。そうだろ」
NHK/2022年7月29日放送
【脚本】森下直/【原作】西條奈加
善人長屋・第3話 [善人長屋]
「(なにがあっても)柳に風と受け流す おひとだとは思ってはいたが・・・ありゃあ、柳どころか、草一本 生えちゃいねえ。荒れ野だ。心の奥の深いところで、なにかを あきらめちまってる」
「(連れて帰るのは)ムリです。ひとのために必死になってる加助さんは、お相撲さんだって動かせません」
NHK/2022年7月22日放送
【脚本】森下直/【原作】西條奈加
善人長屋・第2話 [善人長屋]
「白昼堂々、辻強盗の昼稼ぎってのが、気に食わねえ。盗人は人目を忍んで、こそこそ盗むのが真っ当な あり方だ。(盗人にも三分の理――)その三分が、ひとでいられるかどうかの大事なところなのよ」
「(悪いひとには見えなかった?)だから、ひとは面白くて、怖いのさ。そのときどきで違う顔・・・。特に女は、違う顔すべてが、本当の顔ってこともある」
「死んだ女房が言ってやした。きれいなものは、ひとを変える――。もし自分が以前と変わっちまったと思ったら、それは その “きれいなもの” を手放すときが来たんだよって。手放しゃ、痛い。けど、見える景色が、きっと変わる」
「善人は残酷だ。悪人の痛いところを、知らぬが仏で、ずぶりと刺しちまう」
NHK/2022年7月15日放送
【脚本】森下直/【原作】西條奈加