ファーストペンギン!・第10話(最終回) [ファーストペンギン!]
「大丈夫だよ、わたしたちは勝つ。だって、間違ってないから」
「海の向こうには、怖いものが いっぱいおるんです。この平和な島国の中におったら、ついつい忘れてしまいますがね。世界は お友達じゃないんです」
「ひとは突き落とされれば、溺れます。溺れた人間はワラをもつかみます。そこにあるものを つかもうとしますよ。波佐間だって、溺れなければ、あんなもの つかもうとしなかったし、わたしだって波佐間に すがろうとなんてしなかった。すべては そちらの無策から始まってるんじゃないんですか」
「最後は、あねえな女が勝つんじゃねえ。あんな細い手して、男つかむ握力だけは化け物級やし」
日本テレビ/2022年12月7日放送
【脚本】森下佳子/【脚本協力】長谷井涼子/【原作】坪内知佳
ファーストペンギン!・第9話 [ファーストペンギン!]
ファーストペンギン!・第8話 [ファーストペンギン!]
ファーストペンギン!・第7話 [ファーストペンギン!]
「(邪魔者をつぶすには)圧じゃないです。そういうときは針です。風船、外から押しつぶそうとすると、それなりの力が必要ですけど、針でヒョイと刺せば、その場でパチンと割れますいねえ」
「漁協を通さない(で魚を売る)ことが、なぜ できなかったかというと、水産は かつて大変 潤った業界であったからです。そのころ、魚を売る権利を独占している漁協――。その漁協を中心に様々な民間ビジネスが成立していました。造船、燃料、漁具、運送、港湾整備を請け負うゼネコン、発注する自治体。そして、その上には そこを票田とし、保護する政治家。そういう図式が、難なく成立していました・・・うまく回ってるうちは。問題は その根幹を担ってきた『魚をたくさん取って、安く たくさん売る』というビジネスモデル。このビジネスモデルが、もはや成立不可能となってしまったことです。海の資源は減少する一途。一方、食卓では肉食が魚食を追いやった。漁業従事者の生活は補助金頼み。(中略) その現状を踏まえて創設に持ち込んだのが、岩崎さんも利用した この6次産業化認定制度です。けど 結局、地域団体の了承を得る――裏を返せば、地元の了承を得てなければ、認定を受けたところで『ズルだ、邪道だ』と攻撃されても仕方がない(のが実情)。結局、この制度は、旧来の利害関係者たちの新たな餌場とされたということです」
「自分で考えて、自分で行き着いてください。自分で行き着いた答えは、自分の言葉になるからです。それは ひとに なにかを訴えるときに、とても強い力を持ちます」
「小森くんは自分の気持ちばっかりで、ひとの気持ち 考えんじゃろ。じゃけえ、正しいこと言うても、みんな怒るんよ」
日本テレビ/2022年11月16日放送
【脚本】森下佳子/【脚本協力】長谷井涼子/【原作】坪内知佳
ファーストペンギン!・第4話 [ファーストペンギン!]
ファーストペンギン!・第1話 [ファーストペンギン!]
「あんたなんかね、クソ野郎ですらないわ。ただのクソだよ、クソ。こんだけ お膳立てしても、自分では1ミリたりとも動けない。なんの身動きも取れない哀れなクソ。クソはクソらしく、ハエにたかられ、ウジに食われ、ガッビガビに干からびるがいいわ」
「あんたさ、漁師のピンハネして暮らしてんだよね。そいつら いなくなって、どうやって食ってくつもりって、わたし 聞いたよね。聞いたよね。したら、あんた、死んだあとのことは知らん。あとのヤツに お任せって、笑ってたよね。(中略) このまま行けば、あんたは間違いなく、この浜をつぶした無能な組合長として終わる。でも、ここで変われば、この浜を救った偉大な組合長って、銅像 建つかもしれない。そんな計算すらできないの、マジでタコだから。仕方ないか、タコだもんね。とち狂ったタコは、自分の脚 食って、うっかり死ぬんだってね。笑われればいいわ。てめえの脚 食い尽くして、日本中の笑いものになればいいわ、このイカれドタコ」
日本テレビ/2022年10月5日放送
【脚本】森下佳子/【脚本協力】長谷井涼子/【原作】坪内知佳