妖怪シェアハウス -白馬の王子様じゃないん怪- [映画]
「この事態を招いたのは、おまえたち妖怪が だらしがないせいだ。己が生き延びるために、人間社会に媚びよって。それが人間どもをつけ上がらせ、本来あるはずの人間力を奪われるがままにしたのだ。いまや人間は、妖怪が見えないどころか、虫の知らせすら感じない。愚鈍にも、退化した情けない人間だらけだ」
「むかしは（わたしたち妖怪が）ちょいちょい脅して、人間をいさめたものですが、いまどきの人間って、ちょっと注意しただけで、すぐパワハラだのなんだのって、もう怖いんですもの」
「ぼくはディープラーニングの膨大なデータの海に渦巻く、様々な情念から生まれたネオゴーストです。これからの人間に必要な、唯一絶対の妖怪です。人間も妖怪も、PCやスマホばかりを見ている・・・まるで、そこに神がいるかのように。そうやって、ぼくは必要とされて生まれたのです。古い妖怪が、森や洞窟、古い建物や古い物語から生まれたように」
「本を書きたいなどという小さな夢は、取るに足らない欲望です。そんなものがあるから、悩み、苦しみ、社会を理不尽だと感じ、恵まれている隣人にコンプレックスを抱き、自ら不幸になる。欲望を捨てれば、あなたも幸せになれるんです」
「欲望があって、なにが悪い。欲望を持ってないやつが愛を語ったって、人間みたいな曲が作れたって、そんなものに誰が涙を流して感動する？ 怒りや苦しみがあるから、喜びや楽しさの ありがたみが わかる。絶望して這いつくばったから、大事な友達に出会えた。寂しくて、孤独で震えていたから、そばにいてくれた友達の手が温かかった。苦しんで、苦しみ抜いたから、成し遂げたときの喜びがある。欲望のない社会なんて、クソくらえ」
「清と濁、善と悪、どちらが行き過ぎても、この世は闇だ」
WOWOW／2023年2月4日放送（2022年6月公開）
【脚本】西荻弓絵
※ ２段目は２名による連続した台詞をつなげたものです
当ブログはテレビドラマに限って台詞を採録していますが、ドラマの延長線上に作られた映画についてのみ、テレビ放映（CSを除く）された段階で採録の対象にしています。
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