重版出来!・第10話(最終回) [重版出来!]
「自らの傷をえぐって創作するタイプの作家は、心のバランスを崩しやすい。誰かが こちら側につなぎとめてあげないと」
「おにぎりを一個 作るのに、どれだけの水が使われているか知ってますか。米作りから考えると、270リットルもの水が必要です。それをバーチャル・ウォーターと呼ぶそうです。(中略) その水に ほとんどのひとが気づかない。ですが、見えない水を想像したほうが、世界は広がる」
「誰かのために働く。自分のために働く。なんのためにでも かまわない。誰かが動けば、世界は変わる。その一歩が、誰かを変える」
TBS/2016年6月14日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第9話 [重版出来!]
「いままで生きてきた時間を秤にかける。成功と失敗、どちらが多いのか・・・。良いおこないをすると、運をためられる。そんな おとぎ話を守る理由は、秤を傾けたいからだ」
「(作者が書きたいものを)担当者がしっかり わかってないと、一緒に走れないぞ。伴走者になれないうちは、おまえは ただの読者だ」
「作家は雑誌の奴隷じゃありません。作家の才能は作家自身のものです」
「おまえさ、そうやって、いつもいつもオレ(の気持ち)を試すけど、それしかできなくなったら、終わりじゃねえのかな」
TBS/2016年6月7日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第8話 [重版出来!]
「わたしたちは みんな、見えない羽を持っている。立派な羽を育てたければ、本をたくさん読みなさい。本の形は、鳥の形――。読めば読むだけ、強くて、しなやかな羽になる。そうすれば、どこまでも飛んでゆける」
TBS/2016年5月31日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第7話 [重版出来!]
「冗談でも、思ってないことは口にしないほうがいいですよ。言葉の力は強いんです。(中略) 悪い念を口に出すと、その通りになっちゃうんです。自分の発した言葉に呪われるみたいに・・・」
「嘘をつくほど、きみは孤独だったか」
「作品を作るということは、自分の心の中をのぞき続けるということだ。どんなに醜くても、情けなくても、向き合わなくてはならない」
「お魚の世界だって、せまいところに何匹も閉じ込めたら、イジメが起きるんだよ。お魚の世界でも起こることが、人間世界で起こらないと考えるなんて、わたしに言わせりゃ、想像力の欠如だね」
「天才はみんなに夢を見せることができる。だからこそ、近くに影を作ってしまうのかもしれません」
「夢を追いかけてる自分は、ほかのひととは違う。そう思いたかったんです。マンガ家を目指してるあいだは特別でいられた。特別な人間でいたかったんです」
TBS/2016年5月24日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第6話 [重版出来!]
「なにが無敵(の編集長)だ。時代に恵まれてただけだろ。(中略) 雑誌は あんたのもんじゃない。あんたの墓標なんかじゃない。一からみんなで育ててきたんだ。みんなで育てた家なんだ。マンガ家と編集者、みんなの家なんだよ」
TBS/2016年5月17日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第5話 [重版出来!]
「運ば、ためられるぞ。世の中はな、足して引いて、ゼロなること できとる。生まれたときに持ってるもんに差があっても、札はおんなじ数だけ配られよる。ええことしたら、運はたまる。悪いことしたら、すぐに運は減りよる。人殺しげな、一巻の終わりたい。運ば味方にすりゃ、何十倍も幸せはふくれあがりよる。問題はどこで勝ちたいかや。自分が どがん なりたかか、自分の頭で考えろ。考えて、考えて、吐くほど考えて、見極める。運ば使いこなせ」
「運命の神は、ひとが間違った方向へと行かないように、人間のふりをして辻々に立っているんです。(話を)聞くも、聞かぬも、ひとの選択」
「世の中をよく見ろ。世間は遊びであふれている。書店へ行けば、途方もない数の本が並んでいる。その中から1冊を選んでもらう魔法はない。だから、考えろ。考えて、考えて、決められた予算の中で、でき得る限り最大最高の仕事をしろ。常に己に問え。自分の仕事だと胸を張れるものを、世の中に送り出しているのか」
「生きていくのに、本は必ずしも必要じゃないかもしれない。読まなくても、生きていけるかもしれない。だが、たった1冊の本が人生を動かすこともある。誰かに救いをもたらすこともある。だから、私は1冊でも多くの本を読者に届けたい」
TBS/2016年5月10日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第2話 [重版出来!]
「オレたちが売ってるのは本だが、相手にしてるのは人だ。伝える努力を惜しむな」
「マンガはどんなに面白くても、売れるとは限らない。勝手に売れる作品なんてない。売れた作品の裏には、必ず売った人間がいる。オレたちが売るんだ」
「面白いマンガが必ず売れるとは限らない。でも、自らアイディアを出し、動く営業。協力的な担当編集者。作品を愛してくれて、推してくれる書店員さんたち。この三者がしっかりと手をつなげば、作品が大化けする可能性がある」
TBS/2016年4月19日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子
重版出来!・第1話 [重版出来!]
「ネームとは、コマ割りや、人物の配置、構図、台詞などを、大まかに示したマンガの設計図だ。(中略) 完成原稿に近いものもあれば、台詞だけのもの、なんだか まったく わからないものもある。 "ネームを読む" ということを音楽にたとえるなら楽譜――。楽譜が読めなければ、メロディを想像できない。つまり、編集者にとってネームを読む力を身につけることは、基本中の基本であり、必須だ」
「ぼくも含めた、編集部全体が長年にわたり、先生に甘えていました。おひとりで素晴らしい作品を作り続ける先生に対し、われわれは畏敬の念を抱き、同時に、何もしなくても原稿がもらえる状態に慣れ切っていたんです。そうして、筆を折るとまで苦しんでいるときに、相談すらしてもらえない存在になっていました」
TBS/2016年4月12日放送
【脚本】野木亜紀子/【原作】松田奈緒子