テイオーの長い休日・第７話 [テイオーの長い休日]
「（金になるネタがあれば書く？） ふざけるな。その裏で、どれだけの人間がツラい思いをしてるのか、きみは想像したことがあるか。汗ひとつかかず、他人の不幸を飯のタネにする。さぞ、気分いいだろうな。きみはあれだよ。生まれた瞬間から品性下劣な人間なんだ。悪い魂を持って生まれてしまった。これは もう どうしようもない。救いようがない。なんだよ、怒ったのか、一丁前に。プライドだけは あるんだな」
フジテレビ／2023年7月15日放送
【脚本】入江信吾
テイオーの長い休日・第５話 [テイオーの長い休日]
「仕事は大きさで選んじゃ いけんよ。仕事は ひとで選びなさい」
「マネージャーってのはな、オレたち（役者）にとっては、暗がりの中の松明みたいなもんなんだよ。きみが迷えば、匠も迷う」
「過去に なにがあったか知らないが、ぶつかることを避けてきたツケは、必ず回ってくるぞ」
「個性っていうのは、自分から主張するもんじゃなくて、ひとが評価してくれるもんなんだ。最初は みんな キラッキラ輝いてんだよ。当たり前だ、ひとの目に触れてないんだからな。それが ひと目に さらされていくうちに、少しずつ その輝きは なくなってっちまうんだよ。いろんな人間が、いろんなこと言うからな。ほめてくれるモンもいりゃ、けなすヤツもいる。持ち上げられたり、落とされたり・・・有頂天になったり、絶望したり・・・そうやって、いぶされていくうちに、少しずつ 少しずつ その役者ならではの色を帯びていくんだよ。そう、ひとは それを こう呼ぶ。唯一無二の色――『いぶし銀』ってな」
「本人の意思を尊重する――。一見、本人のためを思うようにも聞こえますが、その実は ほぼほぼ思考停止に等しい言葉だと考えます。本人のためを思うのであれば、なおのこと（あなたたち）ご自身の言葉で意見を語っていただきたいと思います」
フジテレビ／2023年7月1日放送
【脚本】入江信吾、川崎いづみ
テイオーの長い休日・第４話 [テイオーの長い休日]
「世の中、損得で動く人間ばかりだ。大人が そんなんだから、子供がマネをする。そうやって、どんどん みんな 生きづらくなっていく。ひとが生きていく上で いちばん大切なのは、思いやりだ」
「料理人にとって、いちばん大切なことは なんだと思う？ （中略） 味を記憶する能力だ。もし、（おまえの）お父さんと同じ味を再現できる人間がいるとしたら、悟、おまえだけだ」
フジテレビ／2023年6月24日放送
【脚本】入江信吾
テイオーの長い休日・第３話 [テイオーの長い休日]
「きみが あの こだわりの映像を撮れたのは なんでだ。まさか、自分独りで録りましたなんて言うんじゃないだろうな。スタッフは自分たちの本気を引っ張り出してくれる演出家を常に求めてるんだよ」
「ドラマ作りってのはな、そこに携わる全員がそれぞれの持ち場で、それぞれ輝かなければ、いい作品にならねえんだよ」
フジテレビ／2023年6月17日放送
【脚本】入江信吾
テイオーの長い休日・第２話 [テイオーの長い休日]
「なるほど、脚本家と思いきや、あなた（プロデューサーの言われるがままに書き直す）書記係でしたか。それじゃ、ホンが面白くなるわけがない」
「実績 欲しさに、Ｐの言いなりか。立場が弱いからって、筆を曲げるような人間には、いつまで経ったって本当にやりたい仕事なんて回ってこねえぞ。物書きだったら、その腕一本で相手 ねじ伏せてみせろよ。魂 震わせてみせろよ。オレたち役者はな、ずっと そういうホンを待ってんだよ」
「いつか偉くなったら、業界を変えてみせる――。そう言ったやつで、実際に動いたやつを、オレは見たことがない。いつかなんて、ないんだよ。分岐点は常に いまだ」
「いまのドラマ作りの現状に巣食う病巣――。それはいったい何なのか。予算がない。予算がなければ、スケジュールもない。スケジュールがなければ、脚本を練り上げる時間もない。数字をとるために、多少 違和感があったとしても、編成に言われるがままにキャスティングをしてしまう。流行に安直に乗ってしまう。有名原作に頼ってしまう、などなど。しかし、本当の病巣は そんなことではありません。根本的な原因は（ホン打ちに臨む）あなた方です。あなた方の志と覚悟の無さです。こんな政治の産物みたいなホンで、いったい誰が幸せになれるんですか」
フジテレビ／2023年6月10日放送
【脚本】入江信吾
テイオーの長い休日・第１話 [テイオーの長い休日]
「あいつが怖かったのは、犯人なんかじゃない。きみだ。オレが見ても怖かったよ。本当に守るべきものを見失って、ひとを憎むことしかできなくなった女の顔。他人に罪をなすりつける ゆがんだ根性。まさに般若・・・いや、奪衣婆だな」
「熱護大五郎――ひととしては いろいろ欠陥がありますが、数少ない美徳のひとつは、決して言い訳をしないこと」
「知名度も鮮度が必要なんです。１年以上 仕事のない大御所なんて、死んだも同然でしょ」
「役者たるもの、バラエティなんかに出て素を見せちまったら、演じる役の裏側にそれが透けて見えちまう。そんなものは視聴者の感情移入の邪魔にしかならない」
フジテレビ／2023年6月3日放送
【脚本】入江信吾
