夕暮れに、手をつなぐ・第10話(最終回) [夕暮れに、手をつなぐ]
「人生を戦うために生まれてきたひとと、楽しむために生まれてきたひとがおると。おいは楽しむために生まれてきた」
「このリボンのデザイン、片方が短いんだな。それをひとがマネして作ると どうなる? 両方 同じ長さにしてくんじゃないのか。それを おまえ 気になんないのか。片方だけ もう少し短くしてくんないかなとかって、思わないのかよ。それが神様のギフトだ。おまえに与えられた才能だよ」
TBS/2023年3月21日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第9話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「(空豆ちゃんは)真面目すぎ。もうちょっと、ひとは ゆらゆらしながら生きてくもんだよ、自分をごまかしながらさ」
「上(の人間)は名前に弱い。自分にセンスがないだけに、能力がないだけに、見極めるセンスがないゆえに、いま・・・たったいま売れてるモノに、めっぽう弱い」
「あんたの母親には なれなかったけど、あんたの夢 かなえる お手伝いぐらいさせてよ」
「ときに人生は めまぐるしく展開していく。これまで、あんなに停滞していたのに・・・。そして、おいは そんとき 思ったと。見当違いかも知らんが、筋違いかも知らんが、思ったとよ・・・こうして青春は終わっていくって」
TBS/2023年3月14日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第7話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「(この服は)洗えんでよか、一回 着られれば。夢を着ると・・・シンデレラの馬車みたいに。一回 着たら、消えてなくなる服を作りたいが」
「独りは寂しいから誰かと つながりたって思うんだけど、つながったら余計 寂しくなる。独りのときが、余計 寂しくなる」
「空豆は笑顔のひとだね。わたしが空豆を思い出すとき、いつも空豆 笑ってる。わたしが泣いてても、空豆が笑ってくれたらいいよね。世界は中和される」
TBS/2023年2月28日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第6話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「空豆ちゃん、めっちゃ勉強してますよ。デザインの基礎から、色の配分、人間工学パターンまで。彼女にトイレのブルーレットの残量チェックさせておいて いいんですか。草刈りさせておいて いいんですか。宝の持ち腐れです」
「服はひとを試すと。スタイルやビジュアルだけじゃのうて、そんひとの説得力、頭ン中、感性、いままで くぐってきた経験・・・服と天秤にかけられる。そこで服に軍配が上がったら、そんひとは服を着こなせてないっちゅうこと。犀賀さんは、服に勝つ、服を着倒すひとです」
「東京はね、頑張ってる田舎モンが作った街なんだよ。流行も頑張ってる田舎者が作る」
「見たか。あいつ、ためらいなくハサミ 入れたぞ、オレの服に。あいつの怖いところは、たぶん自分のデザインでさえ、なんの ためらいもなくハサミを入れるだろうってことなんだよ。なぜだか、わかるか。次が見えてんだよ。次のアイディアが もう そこに あるからだ。古い自分のアイディアにすがらない」
TBS/2023年2月21日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第5話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「あいつ、才能なんて履いて捨てるほどありやがってよ。バケツで汲んでバシャバシャ捨てるぐらい、風呂の残り湯ぐらいありやがってな」
「ずっと勝ってた人間は弱い。負けるとガタっと落ちる。その点、音くんは強い。生まれたときから負けっぱなし」
「部長は出世欲のかたまり。日曜日は重役のゴルフバッグを持つことしか考えてない」
「いいね、ふたり・・・夢あって。まあ、夢はそこらへんの小学生でも持ってるかもしんないけど、それがこう実現に向かってるのがスゴイ」
「あの子といるとさ、飽きないね。この世界って楽しいもんだったんだって気づくよね」
「オレたち(デザイナー)はファッション、流行を作るが、流行に縛られる」
TBS/2023年2月14日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第4話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「(音より七日 早く生まれて)音がこの世におらん七日、寂しかったと」
「なにをどう着てっても、おいはダサい。アカン、やっとれん。比較にならん。そいなら、振り切ったほうがバカにするほうも、バカにしやすいんじゃないかと思うたとよ」
TBS/2023年2月7日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第3話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「さほど楽しくなかったとしても、『今日は楽しかったね』『今日は楽しかったよ』――そういうこと言うのが、デートのマナーっていうか」
「おいは なるべく思わんことは、言わんようにしようち思うとる。嘘ついとると、自分の心ば繕うとると、なんがホントのことなんか、わからんようなってしまう気がすっと」
TBS/2023年1月31日放送
【脚本】北川悦吏子
夕暮れに、手をつなぐ・第2話 [夕暮れに、手をつなぐ]
「誰か思うひとがおると、人間は強うなれる気のする。イヤなことあっても、落ち込んでも、そんひとのこと思うと、強うなれる。(中略) 独りやなかっち思うだけで、どげんことあっても、生きてける気がしよったと。いまは・・・自分が弱あなった気のする。心が小そうなってしまった」
「多くのひとを、遠くのひとを、楽しませるひとは、近くにいるひとを悲しませるとよ」
「才能のあるひとは(音楽を)やめないよ。ま、たまに、才能のないひとも やめないけどね」
TBS/2023年1月24日放送
【脚本】北川悦吏子