特捜9 season7・第1話 [特捜9]
「なんか最近、若い女と話 噛み合わねえのな。時代ってやつかな」
「歳ってやつじゃないですか」
「大きな声で物事の本質をねじ曲げようとするの、よくないと思うんですよ」
「苦手なタイプだから、余計に疑っちゃってるってことないかな?」
「稼いでるやつにあこがれて、人と金が集まってくる。それを次に投資して、さらに稼げるようになる――。だから、なんとしても最初の壁を突破しないといけないんです」
テレビ朝日/2024年4月3日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season6・第9話(最終回) [特捜9]
「昼メシがパンケーキって・・・。だって、あれ、おやつだろ。そりゃ、おいしいかもしれんけど、おいしいかどうかと、ごはんか おやつかってのは、これは まったく次元が違う話だからな」
テレビ朝日/2023年5月31日放送
【脚本】山岡潤平
特捜9 season5・第12話(最終回) [特捜9]
「人間は集まると上下を作る。上のやつらは、上であり続けるために下を抑えつける。抑えつけられたやつらは、自分たちより さらに下を作ってまた抑えつける。それが自分たちにとって都合のいい連中は、秩序と呼ぶ。でも、下のやつにとっては ただの地獄だ」
テレビ朝日/2022年6月22日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season5・第10話 [特捜9]
「(ヤングケアラーは、むかしからあったことなのに、いま社会問題になっているのは)その名前がつくまでは、気づいてない子供が多かったからかもしれません。はじめは お手伝いの延長みたいなものなんです。忙しい親のために、朝ご飯を作る。喜んでくれるのが嬉しくて、ほかの家事もやるようになって・・・そしたら いつの間にか それが当たり前になって、自分がやるしかなくなって。そういう毎日が続いていくんです、ずっと」
テレビ朝日/2022年6月8日放送
【脚本】瀧川晃代
特捜9 season5・第9話 [特捜9]
「警察官が地位とか名誉とかを、追いかけはじめたら終わりですよ。困ったひとを助けたい、目の前の不正を見逃したくない――オレは その気持ちだけを大切にしていけばいいと思ってます」
テレビ朝日/2022年6月1日放送
【脚本】西駿人
特捜9 season5・第1話 [特捜9]
「冷たくて、重たくて、一瞬でひとが死んでしまうような力――。それ(拳銃)が自分の手にあると思ったら、なんとも言えない快感が走った」
「引き金を引いて、なにか願いが かなうと思ったの? ひとを殺して かなう願いなんて、ひとつもないよ」
「きみは谷崎を殺した。でも、それを黙っておくことだってできた。なのに、どうして話してくれた。そうすることが正しい――そう思ったからじゃないのか。(中略) 罪を償ってください。それでさ、今度こそ幸せになることだけを考えて、生きてください」
テレビ朝日/2022年4月6日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season4・第13話(最終回) [特捜9]
「夢? 希望? こんな終わってる世界で、そんなもの持って どうなるんです? 無責任に押しつけて・・・持たなければ、生まれてきた意味もない?」
「夢を持て 希望を抱け――まわりの大人たちは、寄ってたかって無責任に言う。どうして、そんなもの持たなきゃならないんです・・・どうせ、かなわないのに。持てば、その分、苦しくなるだけ。ぼくにとって、夢は呪いで、希望は毒です」
テレビ朝日/2021年6月30日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season4・第10話 [特捜9]
「ここから先、なにがあるか わかんない。もっと悪いことがあるかもしれない。けど、死んじゃったら、本当にわかんないまま終わりだよ。だから、とりあえず生きとけ。な? とりあえずでいいから、生きとけ」
テレビ朝日/2021年6月9日放送
【脚本】たかひろや
特捜9 season4・第3話 [特捜9]
「特捜班主任、浅輪直樹 統括警部補――。9係に入った当初は、青二才を絵に描いて、額に入れたような奴だと思った。底の浅い正義感で熱くなり暴走するところは、とても刑事とは思えず、見るたび げんなりしていた。(中略) 性格も、愚鈍な優しさ、過度な実直さ・・・とても刑事に向いているとは思えなかった」
「青柳靖 警部補――。世の中に刑事を職業とする人間は数多くいれど、自分と こんなにも合わない刑事は彼だけだと思ってる。独りよがりで子供っぽく、気に入らないことがあれば すぐに怒り、自分より有能な人間に対しては、ひがみこそすれ、決して尊敬することもなく、まったく ひととして成長しない。それでよく警察という組織に身を置いていられるなと思う。もし万が一、青柳さんのことをアウトローでカッコいいと思う者がいるとしたら、そういう人間とさえも自分は合わない。どんな思考で、この問題刑事をカッコいいと思えるのか わからない。自分勝手に行動すれば、それでカッコいいのか。青柳さんのせいで、どれだけの人間が迷惑を被っているの かわかっていて、 カッコいいと言っているのか。だとしたら、ひとを気づかって、社会のルールを守り、地道に一生懸命 生きている人間はカッコ悪いのか」
「元9係 係長、加納倫太郎――。自分にないものを持っていて、自分にあるものが欠けているひとだった。最初は、係長とは名ばかりの昼行灯にしか見えなかった。こんな人物が警察にいること自体、どうなんだと・・・。しかし、係長の捜査の仕方を目の当たりにする中で、その考え方は変わっていった。被害者も、加害者も、ひとりの人間として向き合い、心からの言葉をぶつけていく・・・チームメンバーに対するのと同じように。オレが思い描いていたものとは まるで違うが、たしかに そこにも正義があった。もっと深い、父親のような正義。(それが)いつの間にか、自分の中にも入り込んでいた。もしも言葉で教えられたなら、当時のオレは きっと反発しただろう。だが、それらは加納係長の背中を見るうちに、自然に、自分に入り込んできたものだった」
テレビ朝日/2021年4月21日放送
【脚本】徳永富彦、金丸哲也
特捜9 season4・第2話 [特捜9]
「正義って、中毒性があるからね。ひとの脳って、悪いひとを見つけて罰することに快感を覚えるように できてんだって。真面目であればあるほど、理不尽なことを許せないから、その快楽に はまってしまう。自分が正義だと思ったとき、ひとは どこまでも残酷になれるから」
「『正義』の反対語は『正義』だとも言いますしね。わたしには わたしの正義があって、あなたには あなたの正義があって、すべての争いごとは、それぞれの正義のぶつかり合いから はじまるんですよ」
「正義は振り上げたときに、形を変えて、凶器にもなる。厄介なもんですよ」
テレビ朝日/2021年4月14日放送
【脚本】瀧川晃代
特捜9 season4・第1話 [特捜9]
「(きみの証言には)オリジナリティがない。わたしも長く検察にいるもんでね、オリジナリティがない言葉には、リアリティもないように聞こえてしまうんですよ」
「この(検察官の)記章、秋霜烈日と言ってね、草木を枯らす秋の霜のように、強く照りつける夏の日差しのように、検察は厳しくあれという意味が込められています。なぜ、そんな意味を込めたんでしょう? それは、そうあり続けることのほうが難しいからです。取り返しのつかない罪を犯し、なかには それを悔いる者もいる。それでも、われわれは厳然として、ふさわしい罰を与えなければならない。この社会を保つために」
「(ケンカばっかりしてるけど、)それがいいんじゃないの。あのふたりはさ、いつも相手の線にも可能性があるって、わかってんだよ。それで、あの、ぶつかり合うことで、どっちの見立てが正しいか確かめ合ってんじゃないのかな」
「嘘をつきたかったら、ついてもかまわん。その嘘も手掛かりになるからな」
「個人の事情と、世の中のルールは、別だと思います。どんなことがあっても、してはいけないことは、してはいけなかった――。そう思ってます」
「きみたちには失望した。後悔することになるぞ」
「それは『後悔させる』ということですか」
テレビ朝日/2021年4月7日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season3・第10話(最終回) [特捜9]
「99.8パーセント――この数字の意味をわかっていますか。(検察が起訴した裁判で、有罪判決が出る確率?) それじゃ、答えになってない。正解は『検察は過ちを犯さない』です。この数字を保つため、起訴を見送ることさえある」
「警視総監、あなたは全警察官のあこがれです。ということは、なりたい人間は いくらでもいるということでもあります」
「それはつまり(次席検事のあなたの指示に)したがわなければ、警視総監の椅子には いつでも ほかの誰かを座らせることができる――。そういうことですか」
「年を重ねてきますとね、自分のことには、あまり興味を持てなくなるんですよ。それより、これから先、若い連中になにを残すべきか。毎日そんなことを考えてますよ」
テレビ朝日/2020年7月22日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season3・第9話 [特捜9]
「被害者や遺族が苦しんでる。だから、この事件は必ず解決する。みんなで力を合わせて、必ず犯人を落とす――。そう考えてんだろ。そういうときが、いちばん危ないんです。殺人事件ってことは、刑罰も重いんです。より慎重にならなければいけない。(捜査員が)被害者感情に酔いしれて権力を振りかざし、寄ってたかって無実の人間を犯人に仕立て上げる。わたしからは(あなた方の姿が)そう見えてます」
テレビ朝日/2020年7月15日放送
【脚本】徳永富彦
特捜9 season3・第5話 [特捜9]
「特捜班ってのは、おもしろいチームだよな。(中略) 捜査一課の中にあるのに、一課長の指示では動かない、独立性が認められた集団って・・・。おまえ、よく そんなチーム 作れたな。謙遜するな。むかしから、おまえは ひとを巻き込む力があった。だから、組織の論理を越えた正義をおこなうチームが生まれたんだ」
「(味見は)してない。だって、もし味見してよ、失敗したって わかったら どうすんの。最高級の材料 使ってんのよ。もったいないじゃない」
テレビ朝日/2020年6月17日放送
【脚本】丸山真哉