家庭教師のトラコ・第10話（最終回） [家庭教師のトラコ]
「あなただったんですね。お見合いしたとき、福多さんに聞いたんです、どんなひとが好きかって。そしたら、純粋で寂しがり屋のくせに、素直に自分の気持ちを ぶつけられないから、逆に悪ぶったりして、結局 ひとを傷つけてしまうようなヤツだって」
日本テレビ／2022年9月21日放送
【脚本】遊川和彦
家庭教師のトラコ・第７話 [家庭教師のトラコ]
「なんの罪もない子が、虐待や貧困で苦しんだり、あたしより頭の悪いヤツが裏金 積んで 大学 行って、親のコネで一流企業に就職したり。そのくせ、安い給料で こき使われてる真面目なひとは、ケガをしても労災が下りなかったり。それなのに、いつまで経っても この国は予算のムダづかい、横領、天下りの繰り返し。選挙のときは金ばらまいて、必要のないインフラ整備をバンバンやり、揚げ句の果てに、みっともない事件 起こしても辞職しない国会議員に、気前よくボーナスを払う始末。企業のお偉方や資産家だって、内部留保を増やすことや、税金（の納付）を少なくすることばっかり考えて、その分、会員制のレストランやリゾートで湯水のように金を使い、バカ息子や、バカ娘に、バカ高い車や別荘をプレゼントしている。でも、そんなこと いくらSNSで訴えたって誰も聞いてくれないし、神様に祈っても、助けるのは貧しい人間じゃなくて、金持ちのほうばっかり。だったら あたしが、正しく お金が使われる世界を作ってやる」
「あたし、大っ嫌い・・・『ムリ』とか『あり得ない』って言葉。やってみなきゃ、わかんないじゃん。そうやって、自分ひとりじゃ なんもできないって あきらめるから、いつまで経っても変わんないんでしょ、世界は。だから、あたしは なにがあっても あきらめない。世界中の人間にバカにされても、奇跡を起こせるって信じる」
「もう これ以上、あたしみたいな人間が増えてほしくないの。どんなに貧しい子でも、いい環境で勉強できるようにしたいの。独りぼっちで子供を産まなきゃいけないひとが、安心して子供を育てられるようにしたいの。温暖化で ますます ひどくなる災害に遭ったひとが、不安なく生きて行けるようにしたいの。そのためには、いっそ防衛費なんかゼロにしちゃえばいいのよ。武器 増やすこと考える暇あったら、世界中の国と仲良くすること考えろよ。それが、人間として本当にやるべきことなんじゃないの」
日本テレビ／2022年8月31日放送
【脚本】遊川和彦
家庭教師のトラコ・第６話 [家庭教師のトラコ]
「むかし、富岡製糸場などで財を成した実業家の原三渓は、自分の横浜の庭を三溪園として一般市民に開放したり、売れてない画家に多大な援助をして、その中から横山大観など、有名なひとが たくさん出てるんですよ。こういうのが、お金持ちの正しいお金の使い方だと思いませんか。投資とか言って、私腹 肥やすことばっかり考えたり、夢をかなえるとか言って、宇宙に行ってる場合じゃないっての」
「わたしは最近 嫌いな言葉が どんどん増えてるけど、なにより いちばん嫌いなのは『愛』ってやつだ。どいつもこいつも、そう言っちゃ自分のことを正当化しやがって。さっきから『愛だ、愛だ』って、お経のように唱えてるけど、結局 あんたは、並ばずに病院の診察を受けられたり、運転手つきの車を乗り回す生活を捨てる勇気がないだけだろ。誰よりも金のある暮らしに しがみついてるのは、あんたじゃん。自分自身が証明してるだろうが・・・ひとは愛じゃ動かない、金のために動くって」
日本テレビ／2022年8月24日放送
【脚本】遊川和彦
家庭教師のトラコ・第５話 [家庭教師のトラコ]
「神様は きっと ツラいひとや、苦しいひとを、ほっとくのが趣味なんです。じゃなきゃ、世界中に助けを求めてるひとが たくさんいるのに、なにもしないわけないし」
「わたしには嫌いな言葉が４つある。けど、またひとつ増えた。それは『ツイてない』だ。それって、結局 自分は悪くないって言い訳してるだけだろ。ツラいのを全部 神様のせいにしてるだけだろ。そんな いるか いないか はっきりしないものを恨む暇があったら、『あんたなんか、いなくても大丈夫ですから、お構いなく』ぐらい言ってやれよ」
日本テレビ／2022年8月17日放送
【脚本】遊川和彦
家庭教師のトラコ・第４話 [家庭教師のトラコ]
「偉そうなこと言うなら、少しは出世して、わたしが働かなくても いいようにしてよ。それとも なに、あんまり悩まなくてもいいって、神様から お許しでも もらってんの？」
「わたしには嫌いな言葉が４つある。いままでは３つだったけど、いま１つ増えた。４つ目は『心配ない』だ。心配かけないのが、正しいとか、カッコいいとか、思ってるのかもしれないけど、その時点で『わたし、ホントは心配なんです』オーラ、ガンガン出しちゃってるから。事実、家族は もう あんたのこと、めちゃくちゃ心配してんだし。つまんない意地 張ってないで『助けてください』って言えよ。この世界には、甘えられる家族なんかいないヤツが腐るほどいるのに、中途半端に強がってんじゃねえよ。知ってます？ 子供の前で親が取り乱すのが、教育に いちばん よくないって」
「（ママは）正義の味方だから、ズルいひとや、間違ってるひとを、許せなかったんだよ。（中略） いまは まわりに流されたり、空気 読んだりするひとが多いけど、それができないんだ、ママは。だから、まわりからも浮いちゃうし、いろいろ悪口も言われちゃうけど、ツラい顔なんか見せずに頑張っちゃうんだ」
「１万円 拾うのと、１万円 あげるのと、どちらが幸せですか？」
「あげるほうです。拾っても幸せなのは一瞬だし、そもそも落としたひとが幸せじゃないけど、（困ってるひとに）あげたら、こっちも、向こうも、両方 幸せになれるから」
日本テレビ／2022年8月10日放送
【脚本】遊川和彦
家庭教師のトラコ・第３話 [家庭教師のトラコ]
「あんたは自分がいま どれだけ幸せだか わかってないのよ。勉強さえすれば、いい大学に入って、いい会社に入れるチャンスが目の前に転がってるのに」
「青臭いこと言ってると、夢なんか かなえられないよ。有名人で成功したヤツって、みんな 若いころは まわりを出し抜いて のし上がって来たんだから。それくらいのバイタリティがないと」
「わたしには嫌いな言葉が３つある。１つ目は『わかんない』で、２つ目は『しょうがない』。そして、３つ目は『すごくない？』だ。それって結局、本当は自信がないの ごまかしてるだけだろ。相手に同意を求めて、安心したいだけだろ。そんなの、全然すごくねえから」
日本テレビ／2022年8月3日放送
【脚本】遊川和彦
家庭教師のトラコ・第２話 [家庭教師のトラコ]
「イジメっていうのはね、人間が生存率を高めるために、進化の過程で身につけた機能みたいなもの」
「わたしたちは もう ほとんどのものを、お金で買える時代に生きてるんです。だから、お金を持っていないひとは、幸せになる可能性が低くなるばっかりで・・・」
「（カツアゲされてるのを知っていて、どうして助けてくれないんだって）そんな、敵が来たらアメリカに守ってくださいって頼む どっかの国みたいなこと言うなよ。頭いいんだから、敵対する相手と覚悟 決めて、向き合わないと。外交努力よ、外交努力」
「ケンカで大切なのは先制攻撃ね。ドラマみたいに くだらない啖呵 切ってる暇あったら、相手の機先を制しないと」
「こういうヤツらは ただの気晴らしに、自分より弱いヤツを痛めつけたいだけなんだよ。バカだから、暴力 使うしか、能がないわけ」
「わたしには嫌いな言葉が３つある。１つ目が『わかんない』で、２つ目は『しょうがない』だ。しょうがないっていうのは、頭では わかってるけど、現実 考えたら こうするしかないでしょって開き直ってる分、『わかんない』より何倍もタチが悪い。要するに、なにもしないで あきらめてるだけだろ、おまえは。頭いいんだから、どうすれば いちばん いいのか考えろよ。どんな暗闇でも、逃げずに突っ込んで行けよ。結局、おまえは勇気がないだけだろ」
日本テレビ／2022年7月27日放送
【脚本】遊川和彦
