ブギウギ・第126話(最終回) [ブギウギ]
「自分のことは自分でやる。やれんことは、やってもらう。ほんで、やれることは、やってあげる――。ひとに生まれてきたからには、みーんなに義理があんねん。その義理を果たすんが人情やと、わては思うねん。そやから、この世は義理と人情だらけや」
NHK/2024年3月29放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第125話 [ブギウギ]
「ぼくは きみが ぼくのもとから いなくなってしまうことが、怖くてたまらなかったんです。だって、きみとの新曲がないだけで、世間は ぼくをスランプだと言う。きみが女優業に邁進すれば『羽鳥善一は捨てられた』なんて書かれる。なかでも いちばん耐えられなかったのは、ブギ イコール 福来スズ子になってしまったことなんだ。きみに様々なブギを提供すればするほど、ブギは きみのものになった。ぼくは いつしか きみに嫉妬していたんです」
「ぼくは まだまだ きみと楽しみたかった。きみと一緒にもっともっと歌を作りたかった。本心は ただ それだけなんだ。だから、本当は ぼくこそ きみに感謝しなければならない。きみが歌ってくれなければ、ブギは ここまで流行らなかったんだからね。福来くん、いままで ぼくを楽しませてくれて本当にありがとう。羽鳥善一という作曲家を作ってくれたのは、紛れもなく きみです。深く感謝します」
「わて、先生の作られた歌だけ歌ってきましたんやで。わては先生の作ってくれはった歌だけ、歌いたかったんです。わてを いちばん輝かせてくれるんは、先生ですねん。(中略) 福来スズ子が これだけの歌手になれたんは、紛れもなく羽鳥善一という大天才の作曲家のおかげです。いままでホンマにありがとうございました」
NHK/2024年3月28放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第123話 [ブギウギ]
「絶縁は よろしくありませんわね。(中略) でも、ホントにうらやましい関係ですわ。先生は わたしにも たくさんの名曲を書いて下さいましたけど、やっぱり福来スズ子なんです。あの子の歌を作ってるときが、いちばん楽しそうだった。わかってます、(先生はどんな歌を作ってるときも、ワクワクされていたんでしょ?) でもね、やっぱり あの子なんです。そして、あの子も 先生なんです。ふたりとも、存分に苦しめばいいって思いますわ」
NHK/2024年3月26放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第120話 [ブギウギ]
「休んでも、ええで。ただな、逃げたら、そのことは一生 忘れられへんで」
「ひとに負けるのは好かん。せやけどな、負けるんがイヤで逃げるんやったら、たぶん負けたほうが ええねん。負けて悔しい思いしたほうが、たぶん ええねん」
「『怖え』『逃げてえ』と思うときは、たいてい 心の中で『やったほうがいい』って、自分では わかってるんだと、大野さんは思う」
「それで ええんや。悔しさを思い切り出すんが愛子らしいのやで。思い切り悔しがって、思い切り恥ずかしがったらええねん。逃げてもええし、立ち向こてもええ。どっちにしろ、人生は大変な道のりや」
NHK/2024年3月21放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第119話 [ブギウギ]
「いいじゃねえかよ、負けたって。オレなんか、いつもビリだよ。(中略) おまえは負けても2番じゃねえか」
「あなた、羽鳥先生に甘えてるだけじゃない。先生なら『あなた以外には歌わせない』って言ってくれるって、期待したんでしょ。だから、『先生がいいならいい』なんて、決定をゆだねるような卑怯な言い方をした。あなたは水城アユミに歌わせたくないくせに、自分でそれを言うのは恥ずかしい。きっと先生なら止めてくれるだろう・・・。そりゃ、先生もカチンとくるわ」
「あなたは水城アユミと同じステージに立って、比べられるのが怖いだけじゃない? むこうは右肩上がりの、生きのいい若手。あなたは人気も声も落ちてきたロートル。まえみたいに歌って踊るのも、キツそうに見えるわ。それを認めたくないだけじゃない? (中略) なに、逃げてんのよ。肉体の衰えなんかより、そっちのほうが100倍みっともないわよ」
「自分の弱さに目を向けなさい。自分の弱さも取り込んで歌うってもんでしょう、歌手は」
NHK/2024年3月20放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第117話 [ブギウギ]
「福来くんとは もう何十曲もブギを作ってきたし、そろそろ飽きてくるひとがいても当然ですよ。(中略) 流行歌は大衆の好むところにピントが合わないと終わりですからね」
NHK/2024年3月18放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第116話 [ブギウギ]
「(歌を作るのは)まずは自分が楽しいからやってるんだけども・・・もちろん たくさんのひとに楽しんでもらいたいし、束の間でも日常から離れてもらいたい。でも、所詮は余裕のある人間が作って、余裕のある人間たちだけが楽しんでるんじゃないか・・・そんなふうに思ってしまうことは、ぼくにもあるんだ」
「子供の背中を見てると、われわれはちゃんと生きなきゃいけないと思いますな。彼らは一生懸命ですから」
「子が親の背中 見るのではなく、親が子の背中 見て、育つのかもしれません」
NHK/2024年3月15放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第107話 [ブギウギ]
「あなたは きっと(子供を残して)アメリカに行っても後悔するでしょうし、行かなくても後悔すると思う。でも、もし わたしが あなたの母親だったら、『行ってきなさい』って言うわ。あなたは心の中では、行くって決めてるのよ。あと ひと押し して欲しいんでしょ。(中略) 母として同じ立場の人間に、背中を押して欲しかったのよね。だから、行ってきなさい」
NHK/2024年3月4放送
【脚本】足立紳
ブギウギ・第100話 [ブギウギ]
「人気が欲しくて歌ってるわけじゃない。客なんて、ひとりでもいいのよ。たったひとりでも、一生 忘れられない歌 聞かせてあげるわ」
「戦争が終わって自由に歌えるはずなのに、歌が真っ直ぐ お客に届いていない気がしてね。あたしたちも色眼鏡で見られることが増えたでしょ・・・新聞をひらけば 誰が どこで くっついた 離れた、雑誌をひらけば 誰が どこで問題を起こしたって。歌がよければ、それでいいはずなのに」
NHK/2024年2月22放送
【脚本】櫻井剛
ブギウギ・第94話 [ブギウギ]
「あんた、好きでもない男に抱かれたこと あんのかい。戦争で家族を亡くし、亭主を亡くし、金もない、食いモンもない中で、あたいらは そうまでしなきゃ、生きられなかったんだ。誰かが勝手に始めて、勝手に負けた戦争だろ。あたいらは巻き込まれただけ。こんな女にしたのは誰だい。それなのに、街に出りゃ、銀バエ見るような目で見られて、口汚く罵られるなんて日常茶飯事だ。石を投げるやつまでいるんだ。そんな汚い世間に持ち上げられて、お気楽に歌ってる あんたとは立場が違うつってんでよ」
「なにか希望を持って自分から笑わないと、生きていけないもんね」
NHK/2024年2月14放送
【脚本】櫻井剛
ブギウギ・第92話 [ブギウギ]
「この子には胸を張って生きて行ってほしい。戦争を生き抜いたからこそ、思いますねん・・・生きて なんぼやて。生きるためにしてることを、他人が とやかく言えまへん」
NHK/2024年2月12放送
【脚本】櫻井剛
ブギウギ・第69話 [ブギウギ]
「いまが どん底やったら、あとは ようなるだけですもんね。歌えば歌うだけ、みんな元気になるはずや。うまくやれるかやなんて、一旦 置くわ。わては好きに歌う。ほんで、お客さん全員、片っ端から元気にしたる」
NHK/2024年1月10日放送
【脚本】櫻井剛