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セミオトコ・第8話(最終回) [セミオトコ]

「たしかに多少 成長により、(セミオくんから)あの初期のピュアな、生まれたての子供のような かわいらしさが失われてしまった感じは否めませんな、うん。でも、その分、大人の男性の魅力と申しますか・・・キュンというより、オッというような瞬間が増えてまいりまして、それはそれで得難いものが あるわけでございまして。つまりですね、守ってあげたいという母性本能と、守って欲しいという娘本能がですね(中略) この配分が(本来は)実に難しいわけでして、どちらかに かたよってしまうといけません。守ってばかりだと、『なに甘えてんだ。いい加減にしろ』みたいな気持ちになってしまいますし、守って欲しいと言いましても、なにもかもを依存したいわけではないわけで、『オレについて来い』なんて言われましても、『いや、間違った方向について行くのは ごめんこうむりたい』と思ってしまうわけで、この(二大乙女心の)配分が実に難しいといいますか、永遠のテーマなのでしょう、(女性には)おそらく。ところが、セミオくんはそれが短時間で一気にワーッと、しかも交互にやってくるわけですから、はい、これはもう たまらんです」



「女はね、年 取ると妖怪になるの」
「でも、それ乗り越えると、妖精になるんだって」


テレビ朝日/2019年9月13日放送
【脚本】
岡田惠和
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セミオトコ・第7話 [セミオトコ]

「世界は優しいだけじゃない。ツラくて、悲しいこと たくさんあるし、うまくいかないことも多い。人間になって世界を見て、ぼくはそう思いました。でも、人間は自分の力で生きることを選んでる。毎日、毎日、生きることを選んでる。素晴らしいことです」



「ツラいことや、ツラい思いを抱えてる分、そのひとが生きることは、素敵なことです。ツラいことをたくさん抱えているひとこそ、その分、偉いんです」



「ぼくの死はね、幸せな死なんです。ぼくはセミとして、自分に与えられた寿命を全力で楽しみました。もちろん、さみしいし、オカユさんと・・・それに、うつせみ荘の仲間のみなさんと離れるのはツラいけど、それでも ぼくは寿命をまっとうする――。幸せなことです。ぼくらセミにとって、寿命を全うできることは、とても幸運で、幸せなことなんです。だから いまね、地上で鳴いてるセミたちは本当に幸せなんです。だから『なんて素晴らしい世界なんだ』って、生きられなかった仲間たちに伝えたくて、いま これから外の世界に出てくる仲間たちに伝えたくて、歌うんです。歌うことが、世界に出ることができた ぼくらの使命なんです。生きることは素晴らしいって、頑張れば素晴らしいことが絶対に待ってるって、そう歌うのが ぼくらの使命なんです」


テレビ朝日/2019年9月6日放送
【脚本】
岡田惠和
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セミオトコ・第5話 [セミオトコ]

「この与えられた7日間の中盤を、どう過ごすべきなのか、どんなイベントがあるのか、わたしなりに連続ドラマを参考に考えてみたわけでして・・・。そうすると、なんだと思います? それは、温泉です。よくあります。唐突に温泉。なぜか温泉。(中略) 2番目に多いのが、実家。不意に実家。唐突に実家。ありますでしょ。でも、ダメ。わたしの場合、それだけはナシ。命かけてでも阻止したいのが実家行き。というところで思考は止まっていたんですね」



「みんな、いろんなことがあって、羽をすぼめて、じっとしてる。もぐってる。でも、それは いつかパッと羽をひらいて、羽ばたくための時間なんです。そのために必要な時間なんです。その時間が長くたって、心配することなんかない。長ければ長い分、きっと楽しいことが待ってるんです」



「(あたしのこと)知らなかったっていうより、興味なかったでしょ。自分に興味 持たないと、ひとにも興味 持たないからね。大川さん、生きるの いま少し楽しくなってきてるんだよ、きっと。だから、世界・・・つまり、ひとにも興味を持つようになった」


テレビ朝日/2019年8月23日放送
【脚本】
岡田惠和
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セミオトコ・第4話 [セミオトコ]

「恋というのは、そのひととずっといたくて、そのひとのことばっかり考えてしまって、そのひとが幸せなら うれしくて。で、そのひとのことを思うと胸のここがチクチク痛い・・・。それが恋をするってことですよね、おかゆさん。ぼくはおかゆさんに恋をしてます」



「この感情って・・・この湧き上がる、なんというか、黒い、かすかに殺意を含んでいる要素ありの この感情――。ひょっとして、嫉妬というやつでしょうか。(中略) 嫉妬って、あれですね。恋の醍醐味ですね。恋をしないと、嫉妬もしませんものね」


テレビ朝日/2019年8月16日放送
【脚本】
岡田惠和
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セミオトコ・第2話 [セミオトコ]

「犯罪、犯罪・・・黙って唇を奪うなんて。わたしが女で、彼が男だから、ちょっとだけ許されるような気がしてしまうが、それは間違ってる。逆だったら、どうだ。わたしがオッサンで、寝ているのがカワイイ若い女の子だったら、寝顔にキスは大ブーイングだろ。許されないだろ。そういうところも平等でないと、真の女性の権利を勝ち得たことには ならないのでは ないでしょうか。と、わたしは誰に向かって訴えてるのでしょうか」



「(寝言で名前が出るということは)あなたの夢の中に、わたしがいるんですか、いま。うれしい・・・。人生で初めてかもしれない、ひとの夢に出演なんて」



「セミっぽいって言われて、うれしいやつ いるか。(中略) あいつら、たった七日しか生きられないんだ。『もっと生きたい。生きたい』って、鳴きながら死んでいくんだ」
「それは違うな。セミは『この世界は なんて素晴らしいんだろう』って、幸せを感じて、歌いながら生をまっとうするんです。七日生きられないわけじゃない。地下で何年も生きてきたし。だから、『七日しか』ではなく、『七日も』なんです」



「仕事とは、生きることだ。生きること そのものが、人間にとっての仕事とも言える。また仕事とは、生きるために必要な役割のことでもある。いちばんか どうかは、ひとによって違うだろうが、人生で大きな位置を占めるものだろうな」


テレビ朝日/2019年8月2日放送
【脚本】
岡田惠和
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セミオトコ・第1話 [セミオトコ]

「生きてても仕方ないのかなって思います。でも、死ぬほど死にたいわけでもないし・・・」



「することあるか、ないかじゃない。探して見つけるもんなの」



「夜は泣いたり、大きな声を出す時間じゃないよ。泣くのは、太陽が空にある時間だけ。それが世界のルールさ」



「(わたしは)孤独な時間を、様々な空想や妄想でやり過ごすというか、フィクションと共にある人生だったわけです。現実を見ると、希望ゼロなので。なので、そういう(マンガみたいな)ことに関しては、普通のひとよりも寛容というか、信じるわけです、無理目な設定も。なので、聞きます。ちゃんと答えてくださいね。いいですか。どちらの星からいらしたんですか」


テレビ朝日/2019年7月26日放送
【脚本】
岡田惠和
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