地獄のガールフレンド・第10話（最終回） [地獄のガールフレンド]
「このひとを幸せにしたいって思ったんだ。それじゃダメ？」
「うん、ダメ。幸せは施し じゃないんだから。一度 施しを受けたら、もっと・・・もっと、欲しくなる」
「どうしちゃったの、今日？ 若い男と はしゃいじゃって。まえの あんたに逆戻りしたみたい」
「でしょ。だから『どうしちゃったの、今日？』じゃなくて、『どうしちゃってたの、いままで？』が正解」
「中学のときってさ、一緒にトイレに行こうって誘われて、断るのって ものすごく勇気がいるんだよね。面倒だし、波風立てるよりも一緒に行っちゃえって。（中略） そこにいるうちは わからないの・・・見せかけの関係を強要されるのが地獄だってことは。SNSが当たり前になって、仲良しグループが当たり前になって、その中で仲良しぶりを監視しあって、ますます地獄が広がって・・・」
フジテレビ／2020年6月22日深夜放送（2019年12月27日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
※ ３段目は数名による連続した台詞（渡り台詞）をつなげたものです
地獄のガールフレンド・第９話 [地獄のガールフレンド]
「男と女で腹 割ったら、戦争 避けられないときがあるよ」
「男女の根本的な価値観の違いっていうか、『え、そこからですか』みたいな気持ちになることある。で、それが相手にも伝わって、なんか急に目の前にいる相手が敵に見えたりして」
「難民がね、ボートにぎゅうぎゅう詰めになって、海 渡ってくるのテレビで観てさ。おじいさんとか、おばあさんもいてね、『わあ、腰 ツラそう』と思ったんだよね。発熱とか、下痢とか、そういうのは治療してもらえても、腰痛とか肩こりって、我慢させられるじゃない。でもさ、体が痛い、動きたくないって、ひとから気力を奪うし・・・ああいう状況にいるひとたちから『生き延びたい』っていう気力がなくなったら、どんな病気よりも怖いんじゃないかと思うんだ」
フジテレビ／2020年6月15日深夜放送（2019年12月20日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第８話 [地獄のガールフレンド]
「些細なことでケンカして、それで別れちゃったとか言うじゃない？ 本当は愛し合ってたのに、些細な感情のすれ違いで、とか。ないから、そういうの。そんなんで別れたなら、絶対どっちかが、そうなる前に、別れたいって思ってたのよ。（中略） 自分から別れを切り出したとか、後悔してるのかもしれないけど、実は相手に、別れを切り出すように仕向けられてたりするわけよ」
「30女が若い男と寝るのに、『えい、やあ』って助走が欲しかったって感じかしら。年も取ってきたら、そういう自己演出って必要になってくるのよね」
「信じられるかどうかなんて、一旦、全部 懸けてみるしか、証明できないじゃん」
「お互い好きでも、うまく いかないこともあるよ。お互いのために別れようってこともあるでしょ」
「えー、わかんない、それ。 “ためになる” ために、つきあうの？ えー、じゃあさ、６年前、よその夫と不倫してたのは、成長のためだったの」
フジテレビ／2020年6月8日深夜放送（2019年12月13日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第７話 [地獄のガールフレンド]
「顔立ちを変えるためにメイクしてるようじゃ、まだまだ ひよっこだよ」
「そうそう。大人の女はね、少しでも健康ぶるために お化粧するんだよ。（してないと、いちいち聞かれるからね。『今日、体調 悪いの』とか）『疲れてない？』とかね」
「本来、オバサンになることで、男たちの視線から解放されてきたのに、美魔女とか言い出すひとが出てきちゃって・・・。でも、それって、男たちの視線を気にしなきゃいけない時期が、長くなっちゃっただけなんですよ。『オバサンだし、もう見た目なんて気にしない』って言えるようになったら、化粧品とか洋服に お金かけなくても よくなるじゃないですか。（美魔女ブームは）それを食い止めるためのマーケティング戦略なんですよ」
「おまえ、今日、色っぽいな。いいよな、女のすっぴんって。無防備な感じで」
「キレイにしてる男の子 見てると、矢印が思いっ切り 内側に向いてて、なんか普通に性欲とか あるのかなって思っちゃう」
「あるはあるけど、たいがいマグロだよ。そういう男の子は ほぼ100パーセント、自称Ｍ。（中略） 自称ＭのＭはマグロのＭ」
「みんな、（お姫様より） “わかりやすい価値 ” のあるアイドル、交換可能な自分でいたいんだよ。（中略） ひとりだけの王子様に『あなたはお姫様だよ』って認められても信じられないから、若いとか、細いとか、交換できる価値にばっかり すがっちゃう、みたいな」
フジテレビ／2020年5月18日深夜放送（2019年12月6日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第６話 [地獄のガールフレンド]
地獄のガールフレンド・第５話 [地獄のガールフレンド]
「そんなに昔でもない昔、日本には お仲人さんというマッチメーカーが、各町内に、あるいは親族の中に、ひとりはいたものです。お仲人さんは、これというひとを見つけると、お見合い写真と釣書を持ってやってきます。釣書とは、いまの言い方をすれば、プロフィールのこと。（中略） ところが、なくなって初めてわかる ありがたみ。（恋愛結婚が当たり前になると、婚姻率は低下の一途をたどるようになりました）」
「（自分の年を）言うの、怖くなっちゃった。彼がいるときは、堂々と年齢が言えたのに、ヤバいよ。彼氏のいないオバサンなんて、ただのオバサンだよもう。（中略） 出会いは突然やってくるとか、赤い糸で結ばれていたんだねとか、そういう お花畑を通りすぎちゃったら、どうすればいいわけ」
「（相席屋で初対面の男と酒を飲むのはキャバ嬢みたいだっていうのは）キャバ嬢に失礼。あの子たち、頭のてっぺんから、爪の先まで、女にみがきかけてるよ」
「本当のことを言う女は、男にとってはブスなんだよ」
「奈央ちゃんさあ、若いころ、超モテてきたでしょ。だよね。でも、それって、カワイイ女の子に見えてる間だけだったよね。それに気づきはじめたから、よけいカワイイに こだわってるわけでしょ。だから、男とちゃんと、セックス以外のつながり作んないと、この先、同じじゃいられないよ」
フジテレビ／2020年5月4日深夜放送（2019年11月22日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第４話 [地獄のガールフレンド]
「むかしの自分を全否定してるっていうよりは、いまの自分を全肯定してるっていうことなんだからさ。（中略） 後とか先のこと考えるより、いま誰かを好きになったほうが、よっぽど意味あるじゃん」
「どこに落ちてんでしょうね・・・出会い。（人類の半分は男だっていうけど）それはモテるひとの真理ですよ。相手に異性として認定されなきゃ、ただの通りすがりなわけですよね。第一、男のひとって、自分の合格レベル以下の女のひとを、女として認定しないじゃないですか」
「（いい年をした）処女ってさ、エネルギーが出口 失って、体からパンパンにみなぎってる感じ？ 本当は与えたい愛情があるのに、与える相手がいなくて、自分だけで持て余してるんだよね」
「チャンスって、有効期限があるんです。これ、成功したひと、みんな言いますよ。ま、信じる価値がある話かどうか、ぼくじゃなくて、ほかでもない あなたに決定権があるのでね」
「求めない――。すると、自分が無意識に探していたものに気づく」
フジテレビ／2020年4月27日深夜放送（2019年11月15日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子、ねじめ彩木／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第３話 [地獄のガールフレンド]
「妊娠、出産、育児――。（職場で）優遇されるのは当たり前。（中略） （だけど、わたしは）彼女たちの “誰かのために生きている” という使命感が嫌いだ。誰かのために生きる。それが正しいことである、という正義感が苦しい」
「要はさ、男は欲しいけど、男と関わって、なくすのが怖いんでしょ・・・社会的信用とか、母としての体面とか。そういうものを なくさずに、ひととき、性的に満たされる――。だから、男は風俗に行くわけよ。だったら、女のひとだって、行ってもよくない？」
「女は恋愛の延長線上でしかセックスできないっていう思い込み――。（これは男のひとも一緒よ、）建前上はね。だから、一緒にお風呂に入ってるあいだに恋愛感情が芽生えて、お互いの自由意思でセックスしましたよって・・・。だから、ソープは入浴料ってしてるわけだよ」
フジテレビ／2020年4月20日深夜放送（2019年11月8日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第２話 [地獄のガールフレンド]
「（遺産目当てで）殺すわけないじゃん。そんな危険 犯して、一挙に大金を得るよりも、長生きしてもらって、細く長くお金もらったほうがいいもん・・・リボ払いみたいに。パパ活の秘訣はね、多重債務者になるのと同じなの。一括払いよりも、分割払い。一社にまとめるよりも、少額ずつでも数多く」
「涙はデトックス。悪いモン、全部 出していきなさい」
「セックスって、２種類あるの知ってる？ 愛を確かめ合うセックスと、単なる排泄。だから、あなたみたいな子、公衆トイレって言われちゃうんだよね」
フジテレビ／2020年4月13日深夜放送（2019年11月1日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
地獄のガールフレンド・第１話 [地獄のガールフレンド]
「『友達だからハッキリ言うけど』って、説教はじめるの、いい加減やめてくれないかな。あんたが言うことなんて、こっちは 百万倍 身に染みてわかってんだよ」
フジテレビ／2020年4月6日深夜放送（2019年10月25日、FODにて配信）
【脚本】黒沢久子／【原作】鳥飼茜
